早稲田の古文 夏期集中講座 第23回 歌人「藤原良経(ふじわらのよしつね)」
藤原良経は百人一首にも採用されている有名な歌人です。
きりぎりす 鳴くや霜夜(しもよ)の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む(新古今集五一八)
しかし、もっと大事なのは後鳥羽院の下に集まった若き歌人達のために摂政としてスポンサー兼プロデューサーのような役割をしたことにあると思います。一二〇一年(建仁元年)七月二十七日、後鳥羽院は和歌所を二百五十年ぶりに復興し、良経はその寄人(よりうど)にも選ばれています。
「和歌に情熱を燃やす後鳥羽院のもとには、身分や立場を問わず、