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07.夏幸は言葉を形で捉えてるらしい

理子
建築は好きだけど(好きだからこそ)建築業界に疑問を持つ2001年生まれ魚座
転職を機にENFPからESTPに ✧︎ 日々変化するのが好きで、衝動的に動くこと多め ✧︎ 私生活はとにかく可愛い子と女の子のアイドルが好き
夏幸
人の幸せに関心があり、不要不急のものと教育に興味がある2000年生まれ乙女座。
ENFP-Tの関西人。カメラと音楽と餃子と節約旅行とビションフリーゼが好き。2024年はサカナクション、SEKAI NO OWARI、SUPER EIGHT、Aぇ! group、藤井風、フェス4回。

〜前回『06.本を“贈る”文化を流行らせたい』より続く〜

理子:なっちゃんが本を誰かに贈るのは、周りとプレゼントが被りたくないというのがきっかけとしてはあるにしても、そもそも、なっちゃんは言葉とか文章とかに対する思い入れと感度が高い気がする。
夏幸:それさ、あんま自覚ないけど、社会人になってからめっちゃ言われるんよね。
理子:“論理的思考で話してる”とは違くて、みんなが思ってることを思った通りに伝えてない。
夏幸:へええ。わかりそうでわからん(笑)どういう感じ?
理子:テンプレの言葉の中からそれを組み合わせて喋る、のが論理的やとすると、なっちゃんは無限にある言葉の中から抽出して喋っとるんやと思う。
夏幸:おーすごい、まさにそんなイメージで話してる。
理子:例えば、“人間関係”っていう1つについて喋ったとしても、他の人とだとお互い同じような言葉を使い合っている感覚やけど、なっちゃんとだとその他の人と話した言葉では出てこんような言葉がいっぱい出てくるし、文章の構成とかも違う。
夏幸:うんうん。それは無意識に意識してることかも。
理子:理子は論理的思考が得意でもないし、文章にするのも得意じゃないし、なんなら国語が苦手なタイプなんやけど、YouTubeで「この人が話してるのを見たらすごい頭が整理される」っていう、それを見たら仕事の1on1ですごいキレイに喋れる動画とかがあるんよ。
夏幸:へええ。YouTube偉大だ。
理子:でも、実はなっちゃんと喋った後に一番頭が整理されるみたいなことがあって、自分のボキャブラリーにないボキャブラリーを摂取し続けることができる。感じてたものを言葉にできずに伝えられなかったものが、なっちゃんのボキャブラリーが入ってくることで伝えられるようになるんよ。
夏幸:へー、私すごい偉大やん(笑)
理子:そうよ(笑)
夏幸:なんかね、言葉って発した途端に箱になるのよ。さっき例に出してた“人間関係”っていう言葉も、箱としては存在するけど、その中身って発した人が何を込めるかで違う。話してるうちに、丸のものを入れたいのに、箱がなんか角張ってる四角の言葉だった時にすごい違和感がある。
自分が伝えたいものがどんな形してて、それに合う箱が何なのかみたいな探し方を常にしてる感じ。
理子:えー、難しい。
夏幸:川上未映子さんの『世界クッキー』の中に、「存在のほとんどは言葉によって語られることで存在する」「複雑な気持ちは大半わすれてしまってどんどん鈍くなる」っていう文章があって、私はそれを読みながら、口にしたり文字を書いたりすることで上書きされる感じがするんよね。

理子:なるほどね。いや、やっぱ難しい!
夏幸:感覚的すぎるものやもんね(笑)具体的にいうと、例えば「〜〜してもらっていい?」とか「任せるね」とかそういう言葉って、必然的に上下関係が生まれてるんやんか。それが嫌やから、例えば「一緒にやる」とかを選んでくる。
あ、『大豆田とわ子と三人の元夫』にも「わかる〜〜」っていうのがあった!

悲しいって言えば悲しいんだろうけど
言葉にしたら言葉が気持ちを
上書きしちゃう気がしてさ。

フジテレビ系火曜ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」

理子:あーなるほどね。
そのさ、言葉に対して図形が見えとるの結構怖いよ。
夏幸:(笑)
理子:今やっと例を言われてわかったんやけど、なっちゃんの頭の中で言葉が三角とか四角とかって「何をこの人は言っとるんやろ」って最初思った(笑)図形と図形での位置関係みたいに捉えてるかもしれんけど、りこはそんなイメージ持って喋ってないもん。
夏幸:何がきっかけでこうなったのかはわからんのやけどね。
理子:あれやない?例えば数字を見て何色って思うみたいな共感覚のすごい版なんじゃない?
でも不思議なのは、文章を書く時はゆっくり考えられるけど、話す時は脳みそから口に出すスピード感でやってるわけやん。なのに、考えに詰まってるような瞬間は全然感じん。
もともと考えとったことやから瞬時に答えれるんかなとも思う。だから逆に、初めての事柄を言われたときはどうなんか知りたい。
夏幸:どうなんやろ?初めても同じやと思うけどなー。
理子:あとは、仕事とかでもそうやってうまいこと言えるんかな。
夏幸:んー、できてる気はしない(笑)気を遣いすぎるとよくわからない方向に言葉が走ってしまうので、あー言えばよかった、こう言えばよかったは急に発生するよね(笑)
理子:それ、全部覚えてることも結構すごいと思う。言葉を大切にして生きてないと、そもそもあの時ああ言ったなってことも思い出せんしね。
夏幸:なるほどね。あの言葉で多分こういうことになった気がするみたいなのがめっちゃある。だから、LINEもめっちゃ時間かけちゃうし。
理子:みんな気にしてないよって素振りでいるけど、そういう1つ1つの言葉ってさ、本当は全部影響与えてるよね。みんな無意識やから気づいてないかもやけど。本当はすごい小さい“!”とか“。”とかも含めてメッセージを受け取ってるはずなのに、関係ないようにみんな過ごしてるよね。


Pick a Bookとは、「もしこの1冊と出会わなかったら?-What if I had never come across this one book?」をコンセプトに、理子と夏幸が選んだ詩集、絵本や小説など様々なジャンルの本を、シークレットブックとしてお届けするブランドです。中身が分からないように1冊ずつ包み込み、コピーとハッシュタグを添えています。今の自分にぴったりな本、大切な誰かに贈りたい本、偶然をきっかけに出会えますように。

ooとは、Pick a Bookを1つ目のブランドとして、ただのものの行き来やお金の行き来ではなく、背景にある想いやストーリーと共に、モノや機会や時間や人との出会いをプロデュースするチームです。B“oo”kに限らず、世の中には、“oo”が含まれる愛らしいもので溢れています。(『ooでやりたいこと〜ロゴ、コンセプトを言葉にしてみる〜』を参照)いろんな展開を妄想しながら、2人のg“oo”dを突き詰めていこうという想いを込めています。


次回、2024年8月24日(土)に『08.なんで2人がこんなに噛み合ってるのか(考察その1)|Pick a Bookしようと思った経緯』を投稿します💌

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