「月が綺麗ですね」よりもっとI love you
基本的に私はこの世界が大嫌いだ。
正しくて優しい人間が苦しむのも、
誰も救ってくれないのも、
そんな世界を創って直さない人間たちも。
でも私にも愛するものがある。
大好きな人がいて、大好きな猫もいる。
だから死にきれないのかもしれない。
もう何回も、大好きな人に、猫に出逢わなかったら躊躇いも無く死ねたのにと思う。
傷つけたくないし、泣いてほしくない。
I love youとはこういうことなんだろうと、チョコレイトを齧る。
ところで、夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳した話は知っているだろうか。
結構有名な話なので多くの方が知っているだろう。
私は本当に愛して愛して仕方がないときに出る言葉が「月が綺麗ですね」だとは思わない。
「ああ大好き」と静かに溢れて、零れ落ちてしまうものではないだろうか。
日本人だろうが愛しているなら関係ない。
私たちはこの世界生まれの人間である。
世界のことだってそのくらい愛したかった。
そして愛されたかった。
溢れて、零れ落ちる程に。
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「月が綺麗ですね」とか口に出る余裕もないほどに I love you
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