一輪に静寂と母性
枝のゆく方に咲くのか
咲く方へ枝が迎えるのか
真理は根だけが知っていて
花瓶と一緒になった夜
内緒話で打ち明ける
嬉しそうに笑いながら
悲しそうに涙を溜めるんだ
「どこで咲いているのが綺麗なのかしら」
頷くこともできない花瓶に
同情している私が一番に涙を溢してはいけない
「お前は今が美しいよ」と
言ってはいけない
何も言わず
じっと、じっと、穏やかに
不気味なほどに見つめてごらん
男か 女か などの無意味さを消してくれる
花弁と毛先の間に 無限の白
枝のゆく方に咲くのか
咲く方へ枝が迎えるのか
真理は根だけが知っていて
花瓶と一緒になった夜
内緒話で打ち明ける
嬉しそうに笑いながら
悲しそうに涙を溜めるんだ
「どこで咲いているのが綺麗なのかしら」
頷くこともできない花瓶に
同情している私が一番に涙を溢してはいけない
「お前は今が美しいよ」と
言ってはいけない
何も言わず
じっと、じっと、穏やかに
不気味なほどに見つめてごらん
男か 女か などの無意味さを消してくれる
花弁と毛先の間に 無限の白