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読書感想文はこう考えると書きやすい【読書感想文の書き方メモ②本編】
昨日、自分がどうやって読書感想文を書いているのか振り返ってかいてみたら、思いのほか長くなってしまいました。
続きです。
前回、書き出しのことを書いたので、本編のことについて考えてみました。今日も長くなってしまいました(笑)
構成は、書き出し→本編→締め ってくらい
その前に、構成のことについて。
世の中には、起承転結とか序破急とか、ビジネス界隈だとPREP法とかいろいろあります。
自分的には、あまりそういうのにはこだわっていません。そういうのを意識したほうが書きやすい時もあると思いますが、そうじゃなくても別にいいんじゃないかなという感覚があります。
意識しているのは、書き出しと締め。
つまり、最初と最後です。
極端な話、最初と最後がうまく書けていたら、中身がグダグダでもなんとかなるような気がしています(笑)
最初の話は前回しました。理想は、古畑任三郎かタモリといういかにも私らしいふざけた結論になりました。
この時点で、こいつふざけてるなと思った方は、この先は読まないほうがいいかもしれません(笑)
今回は、本編についてです。
読書感想文はつらいものだと思っていた
私は、読書感想文が嫌いで、小中学校のときには一回も書いたことがありませんでした。
なぜ、嫌いだったかと言うと、理由の一つは、「何でも自由に想像して書いてください」と言われていたからだと思います。
ただ、実際にはそんなことはないはずです。
この「答えのない問題」みたいなのが苦手でした。
暗記系とかテストとかは、答えが決まっていたのである意味、そっちの方が楽でした。
それに対して、読書感想文とか自由研究は「自由にやってください」と言われるのが、苦手でした。
少し話が外れるかもしれませんが、私は、中学、高校、大学と進学するたびに
「今まではテストで決まりきった答えのある問題しかやってこなかったかもしれないが、これからは答えのない問題を自分で考えることが必要だ」
と言われ続けていて、これがすごく嫌でした。
何で嫌だったのかを振り返ってみると、まあ、答えのない問題を自分で考えるのが大事なのはそのとおりなのですが、そういうことを言う大人に限って、だから(自分は)答えなんか出さなくていい、別に学生に答えを教えなくてもいいという態度に見えたことにイライラしていたからではないかと思います。
「これからの問題は答えがない」というのは、そうだとは思うのですが、これだけを言って言いっぱなしにすることは、非常に誤解を招く言い方で不親切な言い方なのではないかと思っています。このことは別の機会に・・・
で、話を戻すと、「読書感想文」には確かに唯一絶対の答えはない、自分の感性で自由に書くことが大事だと思います。
でも、自由に何でもやってOKって結構困りますよね。
私も、これがしんどくて、小中学校のときは読書感想文を避けていました。
考え方の転換
唐突かもしれませんが、自分が小学校のとき、もしもこんな学校があったら面白いみたいな話を給食のあとの歯磨きの時間にしていましたことがありました。
いろいろ言っていた中、出てきたのが
「スパイ学園」
でした(笑)
なぜかは、全く謎ですが、この語呂にみんなで爆笑していました。
当時は、アニメのスパイファミリーもありませんでしたが、なぜか「スパイ学園」というワードに、私の周りはハマってしばらくげらげらしていました(今でもニヤついてしまいます)。
そのあと、「スパイ学園」の入学テストを作ろうという謎の企画が立ち上がりました。定期テストも作るようになりました。休み時間はしばらく「スパイ学園」のテスト問題を作るという謎の遊びが流行っていました。
テスト問題は、普段の小学校のテストを参考に作りました。タイトルと名前書く欄、点数書く欄とかを作る感じです。
テスト問題の内容はふざけています。
Q.「スパイ学園」の生徒の「〇〇太郎くん」の職業は何でしょう。
A.爆弾魔
いかにも小学生らしくふざけています。
これを他の友達に解かせる。みんなでいろんな答えを出すのですが、今でいえばちょっとした大喜利大会ですね。
このとき、感じたのが一種の万能感。他の友達が一生懸命考えている答えを私だけが最初に知っているわけです。
当たり前です。自分が作った問題なのですから。
自分で作った問題の答えを自分でつくる
前置きが長くなりましたが、こういう発想の転換で読書感想文は楽になるような気がしています。
読書感想文は、自分で問いを作って、自分で答えを書く作業
読書感想文は、何を書いてもいいと言われるので非常に困ると言いましたが、「自分で問題(問い)を作って、自分で答えを書く作業」だとしたら、格段に気が楽になるのではないでしょうか。
テストの問題は、最初は答えを知らないので、解かなくちゃいけないですが、自分で考えた問いの答えは、自分で考えた答えですから、ある意味、自分の中で最初から答え的なものがわかっています。
そういうわけで、読書感想文を書くときには、だいたい何かしらの問いをイメージすることにしています。そして、その問いの答えに向かう解説的なものを書くイメージです。
私のnoteでは、文章の流れ的に、明確に問いを立てていないこともあるのですが、実際には自分の中ではある問いがあって、それを解説するみたいなイメージは持って書いている気がしています。
例 なぜ働いていると本が読めなくなるのか
例えば「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」を読んだ時は、たまたま読んだヒュームの一節を思い出したのですが、「それは、なぜか?」という問いから始めています。
完全にお前の勝手だろって感じです。
自分で問いにして、自分で答えやすくして答えてます。
例2 多様性の科学
これは、本書に書いてある「多様性」とは別の「多様性」があるのではという問いです。
もはや本書に書いていないことを書いています。実は、全然本書の解説になっていません。
そういうわけで、問いの立て方が大事になってきます。
問いの立て方
読書感想文は、ダシにするタネ本があります。
したがって、タネ本をベースにして、問いを立ててみるといいんじゃないかと思います。難しそうだったら、自分が答えやすい、解説をしやすい問いにしてしまえばいいわけです。
読書感想文を書くにあたって、一番シンプルな問いはこれです。
「この本には何が書いてあるのか?」
この問いをベースに解説と感想を書くことは可能だと思いますし、私も基本これを考えますが、実は意外とむずかしかったりします。
なぜかというと、著書以上のことをなかなか書けないんですよ。著書の下手くそな要約になって終わってしまうときがある。
そこで、そういうときは、もう少し具体的な問い探しをします。
問い探しのコツの一つは、
「この本のなかで一番だと思う一文を見つける」
だと思っています。
よく本を読みながら線を引くという作業がありますが、私もやっています(最近はkindleでマーキングをすることが多い)。何か所か引きますが、最終的には自分の中での「ベスト・オブ・一文」を見つけるようにしています。
そうすると、例えばこういう問いができます。
「なぜ、この一文が一番印象に残ったのか」
「なぜ、筆者はこの一文を書いたのか」
「この一文が言いたいことは何か」
別にこんなシンプルな問いじゃなくてもよくて、問いそのものがもっと独創的なほうが面白いと思います。
あとは、自分で考えた答えに向かって解説を書けばいいわけです。
私の場合は、タイトルに採用することもあります。
例 推し、燃ゆ
この本のベストオブ一文は
あたしのスタンスは作品も人もまるごと解釈し続けることだった。
だと思ってます。感想文には基本的には「解釈」のことしか書いてません(笑)
例2 読みたいことを、書けばいい。
この本のベストオブ一文は
自分が読みたいことを書けば、自分が楽しい
だと思います。
あとは、そこにつながる本書の中の面白い記述を2,3個拾う感じです。
ベストオブ一文を選ぶメリットは、「ぶっちゃけ全部理解していなくても書ける」ということです。
書いてある内容がなんかわからないなぁと思ったときに、例えば、一文を拾って「なぜ、筆者はこの一文を書いたのか」みたいな感じで、自分で勝手に問題にして、対象本を読みながら、自分なりの答えを検討して解説を書いていくと、著者とは違う自分の考えのもとの創作がされていきます。
なぜ、創作なのかというと、著者が何をいっているのかを、自分が理解できていないまま書いているからです(笑)。
そうすると、いつの間にか独創的な読書感想文が出来上がっていると思います。
ということで、「答えのないフリースタイルが困る」から「タネ本をベースに自分で答えやすい問いを作って自分で答えと解説を作る」へ考え方を転換出来たら、読書感想文はある意味、一番簡単な宿題になるかも(?)しれません。だって自分で問題と答えを作ってしまうのですから(笑)(このことを知っていたら、私は、小中学生のときに読書感想文をやっていたかもしれません)
そんなわけで、「問い」と「答え」は自分で作って、「今日一日を最高の一日に」