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#建築 記事まとめ

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建築系の記事を収集してまとめるマガジン。主にハッシュタグ #建築 のついた記事などをチェックしています。
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2020年4月の記事一覧

A night in CINE-MA Ⅱ 【前編】漂流する映画館、ふたたび

中山英之(建築家)+藤原徹平(建築家) TOTOギャラリー・間「中山英之展 , and then」 ギャラリートーク「a night in CINE-MA」2 表紙写真=© TOTO GALLERY・MA 「ふたたび」の意味するところ 中山英之 みなさんこんばんは。藤原さんとふたりで座れていることがとてもうれしいです。ぼくが藤原さんを対談にお呼びするのは初めてなんじゃないかな。 藤原徹平 あれ?そうでしたっけ? 中山 はい。藤原さんはいつもぼくをいろいろなところにひっ

都市再生について─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 結節領域としての渋谷 僕は渋谷に30年ほど住んでいますが,駅の工事が20年近く続いています. 建築論壇:都市をつくるを読んで,鉄道や河川,道路やロータリーを移設しながら民間の高層ビルを多数建てるという,大変な事業が続いて

都市をつくる─『新建築』2019年12月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします! (本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 評者:羽藤英二 都市をつくるこの記事を読んで,ストリートを愛したジェイコブズの言葉 「都市の起源は黒曜市である」 を思い出した. 建築家が設計する建築は,黒曜石と言えようが,内藤廣は,その黒曜石を売る市を,設計する

けんざいのおと #5-2  包んでくれる空間の中にある、リズム。

皆さまこんにちは。 今回は建材屋の私が、尾道にあるホテル「LOG」を、マテリアルにフォーカスしてご紹介する第二弾です。 前回の記事はこちらからご覧ください。 くつろぎを直感的に感じさせる外観や、ふんわり包んでくれる空間を提供している客室部分についてご紹介しました。 今回は、宿泊されない方も立ち寄ることができるカフェ・バーなど共用部についてご紹介させてください。 +++ LOGでは、お庭(中庭と南側の庭があります)とカフェ・バー、ショップ部分は宿泊者以外の方も入ることが

A night in CINE-MA Ⅰ 【後編】mitosayaの3年と3人

中山英之(建築家)+江口宏志(蒸留家、mitosayaオーナー)+山野英之(グラフィックデザイナー、TAKAIYAMA inc.) TOTOギャラリー・間「中山英之展 , and then」ギャラリートーク「a night in CINE-MA」1 表紙写真=© TOTO GALLERY・MA ゴールを決めないということを決めた山野英之 ぼくはmitosayaのロゴ、サイン計画、最終的なパッケージのデザインを、長い時間かけてゆっくりとつくっています。というのも、中山さん

家をつくるなら | GO AHEAD -僕の描く夢- 第263回

コンピュータゲームでリノベーションを体験する。 昔ならとんでもない話として受け取られましたが、現在ではそこまで枠から外れた話ではないかもしれません。特に、実際に建築をするのではなく、学生やボランティアとしてリノベーションに携わる方にとっては、安価で気軽に学べる選択肢の一つになるでしょう。 私も音楽とコミュニティーを繋ぐために、“場”と“芸術”をどう繋ぎ合わせるかということについて、日々思索を続けています。時折意見をぶつかり合わせることもありますし、身近な実例を観に行ったり

058.『新訂 日本建築』妻木靖延 著/渋谷五郎・長尾勝馬 原著

“ ―― 先人の考えた意匠、構造が満ちあふれており、それが材料となって新しい意匠、構造を生み出すためにおおいに役立つものであると考え詳述した “ 昭和13年初版、同29年に新版発行されたロングセラーの新訂版。各種日本建築の計画・構造・施工を容易に習得し、すぐ応用できるよう詳述した名著を完全リニューアル。第Ⅰ部では実務者として身につけておくべき伝統建築の諸知識を、第Ⅱ部では在来工法の計画から施工までを1400点の図表により解説。一生涯役に立つ、必携の書。 ●まえがき筆者

「東京のエスカレーター」外せない10スポットを1日で効率よく巡る!

   昨年夏から、会社帰りなどに建築巡りをしている際に、素敵なエスカレーターに惹かれることが増えました! 私は、去年(2019年)の8月から、自分のインスタアカウントに、自身で巡った「東京の建築&アートスポット」を1,000日間連続でUPすることにチャレンジしています。 (2020/11/25現在 458日目) 主にインスタで行きたいスポットを探すのですが、場所が明記されてない場合も多く、「行ってみたい!撮ってみたい」と思っても、なかなか実現できないことも多く、私と同

けんざいのおと #5-1  包んでくれる空間づくり。

職業柄、各地のホテルを巡って、そのホテルに使われている建材をじっくり眺めることが趣味になっています(すみません、建材オタクなもので。。笑) 最近私が訪れたホテルの中で、最高だと思っているのが、尾道にある「LOG」さんです。 スタジオ・ムンバイがインド国外で初めて手掛けた建物ということで、とても期待して訪れたのですが、、、期待を上回る、本当に、本当に、居心地の良い空間でした。 LOGを訪れたのは、去年のちょうど今頃の時期。ようやく興奮から覚めてきた今(興奮しすぎですね。。笑)、

建築家・松村正恒研究と日土小学校の保存再生をめぐる個人的小史  [9]2005年:鈴木博之先生と重要文化財という言葉の登場〜シンポジウム「八幡浜の文化資産を考える—日土小学校の再生を目指して—」

花田佳明(神戸芸術工科大学教授)  2005年8月に第2回目の夏の建築学校は何とか実施できたものの、日土小学校をめぐる状況は厳しいままだった。  八幡浜市は同年9月に、行政・議会・商工会・学校の関係者、日土小学校の保護者、日土地区の地元関係者などからなる「八幡浜市立日土小学校再生計画検討委員会」を立ち上げた。しかし、これまでの保存活動を担ってきたメンバーからは、建築の専門家として愛媛大学の曲田清維先生と地元関係者として木霊の学校日土会の菊池勝徳さんが委員に採用されただけで、

ウズベキスタンのタイルたち③

サマルカンドのタイルたち最大の観光都市、サマルカンドに着きました。 14世紀以降ティムール朝の首都として栄えたサマルカンドは、日本でいう京都のような街で、現地人も各地から観光に来ています。 「サマルカンド・ブルー」と称される青いタイルの建築物があちこちに見られ、模様や色も一気に増えます。 ティムール一族の霊廟が連なるシャーヒズィンダ霊廟群。 * 主要建築物の集まるレギスタン広場。現地のウェディングフォト人気スポットと化している。 レギスタン広場にあるシェルドル・メ

建築しか見ない旅 ニューヨーク編2

こんな時こそ、旅行記。 どっか行きたい気持ちを抑えて、 ここめっちゃ良かったなぁと写真見返して浸るとする。 こんな時こそまとめる時だ。 さて新婚旅行も折り返し。 前回、ニューヘイブンにルイス・カーンに会いに行ってから、再びニューヨークに帰ってきた。(2018年の9月の旅行記です。) 片道2時間のニューヘイブンを旅程の真ん中に噛ませたのは大正解だったように思う。 マンハッタンは地下鉄発達してるとはいえ、次のスポットまでが結構歩ける距離にあるから、結果たくさん歩いちゃう。

A night in CINE-MA 公開にあたって

2019年5月23日から8月4日まで、TOTOギャラリー・間にて中山英之の個展「中山英之展 , and then」が開かれました。 展覧会では、ギャラリー全体がミニシアターとなり、設計された建物の「その後」を写した6本の映画を上映。ロビーに見立てた展示室には、映画のメイキングや、撮影された建築を紹介するためのドローイング、模型が展示されていました。その映画にまつわる人々に集ってもらい開かれたのが連続トークイベント「a night in CINE-MA」です。中山英之がCIN

A night in CINE-MA Ⅰ 【前編】mitosayaの3年と3人

中山英之(建築家)+江口宏志(蒸留家、mitosayaオーナー)+山野英之(グラフィックデザイナー、TAKAIYAMA inc.) TOTOギャラリー・間「中山英之展 , and then」 ギャラリートーク「a night in CINE-MA」1 表紙写真=© TOTO GALLERY・MA mitosayaができるまで中山英之 今日は雨のなか、足を運んでいただいてありがとうございます。展覧会の準備がすごくたいへんだったので、この全9回のトークは、ぼくにとってはご褒