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#建築 記事まとめ

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建築系の記事を収集してまとめるマガジン。主にハッシュタグ #建築 のついた記事などをチェックしています。
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2020年3月の記事一覧

Studying architecture somewhere 7°

San Gimignano住所 : San Gimignano, Italy イタリアのトスカーナ地方は本当に最高の場所。 誰が行っても最高に気持ち良いエリアだと私は勝手に決めつけている。 この前紹介したシエナのようにトスカーナには多くの魅力的な街があるけど、今回はSan Gimignano。日本語で書くとサン・ジミニャーノらしい。 学生の頃の卒業設計で「塔」を斜面地に計画した時からサン・ジミニャーノは私にとって少し特別な町になっていたので訪れた。 サン・ジミニャーノは

「泊まれる出版社」を立ち上げた夫婦が、建築家との協働の先に見つけた価値と自信

神奈川県真鶴町──。神奈川県で唯一の過疎化地域とされるその町に、出版事務所を併設したユニークな宿がある。 宿泊とセットで提供されているまち歩きツアーで真鶴の魅力に触れ、それをきっかけに移住した人も40名を超えるそうだ。 若手建築家ユニット、トミトアーキテクチャ(以下、トミト)が設計した「真鶴出版2号店」の建築は、若手建築家の登竜門ともされるコンテスト、SDレビュー2017に入選し建築界でも注目を集めた。 地域の暮らしに新たな影響を生み出すプロジェクトを讃えるROCAL RE

旧広島陸軍被服支廠(出汐倉庫)

旧広島陸軍被服支廠.現在,この歴史的な建造物の扱いに注目が高まっている. 日本で最古級クラスの鉄筋コンクリート造(実際にはレンガによる組積造との併用)として,また,当時一時的に首都であった広島に造営された軍施設の威容を示すものとして,さらに,被爆建築物として原子爆弾被害の惨状を今に伝えるものとして,これを保存し,過去から未来を考えるために活用しようという動きが広がっている. 皮肉にも,市民をはじめ保存活用を希望する声が一気に高まったのは,それを管理している県(4棟のう

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[the Netherlands] Michel de Klerk, Piet Kramer | デ・ダヘラート集合住宅

「高輪ゲートウェイ駅」から考える広告の存在感

こんにちは!アドラブ特派員のツボツボです。今回は2020年3月14日に開業した高輪ゲートウェイ駅を紹介します。 「高輪ゲートウェイ」駅は、田町駅から約1.3Km、品川駅から約0.9Kmの場所に位置する山手線30番目の駅。「グローバルゲートウェイ品川」をコンセプトに、2024年頃のまちびらきを予定している新たな街の核施設として機能する。 駅名の一般募集からの発表で、さまざまな論議を呼んだ高輪ゲートウェイ、満を持していざ開業!のタイミングでまさかのコロナショック。高輪ゲートウ

ルイスバラガン設計のヒラルディ邸④最終編

1階を一通り見学しただけで既に胸がいっぱいな状態になってしまった。 いやはや・・・すっかり夢見心地だ。ふわふわした気分で2階へ向かう。 2階に上がるとリビング。個性的なオブジェたちが点在する空間だがそれでも穏やかで落ち着いた雰囲気がある。 こんな風に一見バラバラな要素のモノたちが個性を放しつつこの空間にとても居心地よくそこにある。なんだか楽しそう。 インテリアを生業としてきたものとして形、色、配置・・・全てが気になる(笑)日本に戻ったら自宅の小物たちのほかに新しい何か

ルイスバラガン設計のヒラルディ邸③

メキシコシティの密集した住宅街にあるヒラルディ邸。いまも住人が住む空間の一部を開放している。 玄関に入りそして真っすぐ光が溢れる空間に吸い込まれていく。 一体なんなんだろう・・・・・。緻密に計算された反射光と色彩。 この場で立ち止まらない人はいないだろう。 水面にビビットな色彩の面を使い反射光で幻想的な空間を表現している。 これが個人邸とは信じられない。。。。 そう、この室内の空間の一部にプールを配置しトップライトを用い光の当たり具合で光の道筋を作り、赤と青の壁を

ルイスバラガン設計のヒラルディ邸②

ドアを開ると受付などなく玄関先で迷いながら簡単な英語で聞いてみる。(もちろん私はスペイン語を話せません) 私:Should  I pay now?(いまお金払った方がいいの?) たぶん住人男子:You can pay later.(あとでいいよ) そうか・・・あとでいいんだ。あっ、でも写真を撮ったら余分にお金かかるって確か何かに書いてあったはず?まぁ、とりあえず写真を撮りたいけどそれも先に聞かないとね。。。 私: Can I take a picture?(写真撮って

ルイスバラガン設計のヒラルディ邸①

50代にして旦那を家に置いてきて娘には出かけることさえ秘密でメキシコを一人ふらついている私。 メキシコシティのホテルのベットの上でネットで行きたいところを一人会議を開く。明日行く場所やルート検索。ほとんどはいきあたりばったりだ。 それが一人旅のいいところ。だれにも邪魔されず気を遣わす、きままなんだ。このやり方が好きなんだと自分で思いながら・・・・。 メキシコシティの住宅街に建つ「ヒラルディ邸」メキシコの青空に映えるビビッドなピンクの外壁がいやおうなく目に留まる。 ウー

Studying architecture somewhere 6°

Nørre Uttrup Kirke 住所:Amalienborgvej 6, 9400 Nørresundby, Denmark 建築家:Inger og Johannes Exner デンマークのユトランド半島(ドイツと陸続きの半島)の北のほうにある、デンマークで4番目に大きな町、Aalborgにある教会。 コペンハーゲンから電車で5時間くらいかかる場所だが、 Jørn Utzonが生まれ育った町で、今はUtzonセンターがあったり、 COOP HIMMELB(L)A

高輪ゲートウェイ

2020年3月14日、山手線の30番目の駅として「高輪ゲートウェイ」が開業したのでちょっと降りてみました。当日は桜開花宣言がされましたが、天候は雨からの雪でした。例のコロナ騒動で人少ないのかなと思いきや、大勢の人たちで賑わっていました。 駅名の入った看板(正式名称あるのかな)を撮る人たち。 私も撮りました。 品川側の登り口?はまだ閉鎖されていました。 ホームのベンチ。 親しみやすくて良いデザインだと思いました。 ホームの天井がとても高く、開放感があります。 「マル秘

14.建築としての一体感

今回の長坂常さん、担当の宮下さんらスキーマからは、本当にたくさんの気づきを頂きました。今回はその中から特にどんな業種にも共通する「最終的な一体感」のお話を書きます。 一体感というのは、僕がなんとかこねくり出した言葉で、もしかしたら「収まり」とかいうのかもしれません。 「辻褄が合う」ということかもしれません。 そして、建築関係の人には、もしかしたら「それ、普通です」って話かもしれませんが、僕は「へぇ・・・・」と心の中で言い続けたので、書きます。

¥500

建築事務所のいろいろ_黒川紀章

この世の中にはオーラのある人がいる。カリスマと呼ばれる人がいる。今までのボスや出会った有名建築家にもそんな人がたくさんいる。ビアルケも体内からビリビリと出てくる何かがものすごい。 でも、私にとってのその一番は、やはり黒川紀章をおいて他にはいない。アメリカの大学を卒業して帰国し、黒川紀章建築都市設計事務所に就職が決まった。彼は私にとっての最初のボスだった。とにかく彼のオーラ、カリスマ性はものすごかった。 所員は彼のことを「先生」と呼んだ。最初は「社長」だったのに、ある日「社

033.『生活景 身近な景観価値の発見とまちづくり』社団法人日本建築学会 編

“ ―― 日常生活の中で日々享受している「空気」のような身近な存在の景観が、突然、場所の文脈とは異なる開発、たとえば高層マンション等の出現によって失われつつある現状に警鐘を鳴らし始めた “ なぜこんなにも現代の日本の風景は貧しいのか。それは日常の暮らしが滲み出た風景=生活景を見失ったからだと本書は提起する。地域に蓄積された歴史や文化を内包する生活景は、景観の地模様となり、コミュニティを育む媒体ともなる。気づかないまま失いつつある生活景を価値づけ、その可能性を共有する手が