【詩】 Number 505より
ミイラの心
抒情詩に包まれて
波打つよ
目には見えない光が沁みてゆく
気泡が入ったままではどうも居心地が悪い
私の言葉はいつもそんなふうだったから
どうしてその洞穴のような
深い 暗いところへ響いていったのか
わからない
隣の住民は日に一度
ラメ入りの海を洗濯して
フローラルのアロマを飛散させる
春と夏のあわいに立ち尽くす鼻歌を
全部嘘だったことにして
うっすら見えていた星まで
はらりと堕としてしまったよ
その嘘の向こう側で待っているから
私の言葉を欲してくれるのなら
名前を呼んでよ、「 」
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今度出る予定の詩集から、先行して「Number 505より」をお届けしました。昨日1冊サンプルを注文してみたのですが、果たして…。
それからお知らせなのですが、旅の文芸誌『たびぽえ』7号〈Tabi-POEM〉のコーナーに私の詩と写真が掲載されます。なんとトップバッターです…嬉しい…!ぜひお読みいただけると幸いです。先日予約したのですが、手に取れる日をワクワクしながら待っています。
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