山口蓬春のお宅に招かれたらセンスがよすぎて 以下省略③
山口蓬春記念館の続き。
ここがすごいポイント2つ目。
②建築・お庭が素晴らしい。
このアトリエ含め もともとあった古民家の増築部分の設計を
東京藝大時代の同級生、建築家の吉田五十八に頼んだんだって。
持つべきものは友。
アトリエ以外の1階のお部屋は中まで入ることはできず 入り口から中を覗く形なんだけど、
豪華ではないけど どの部屋もすっきりした空間で。
二階の和室で 座布団の上に座って 窓から海を見てると(この景色もよい!)
まるで今日は 蓬春先生のお家に招かれたような気分になり
1階から 「おーい。みんなー、こっちでお茶しようー」という声が聞こえてくるような そんな錯覚すらしてくる。
内玄関から外に出ると 外のお庭がぐるっと一周回れるようになっている。
ここで、さっきは見れなかった1階のお部屋の奥部分が
今度は庭側から見ることができて
一つのお部屋を内からも外からも 視点を変えて楽しめるようになっている。うひょーー。楽しいーー。
庭には大きなミモザの木があり
ミモザって こんな立派な桜の木ぐらいの大きさなんだとびっくりしたり。
アトリエから見ていた庭には、アジサイや夏ミカンの木が植えてあって。
春夏秋冬と姿を変えるお庭にも また来たいなと思ったのでした。
雪が積もった時なんて最高だろうなー。
アジサイやミモザの季節にも また来たい。
③食器が素晴らしい。
蓬春は客人を招くとき、料亭の料理人、給仕係をすべて家に呼んで、
自宅の食器に料理を盛って もてなしてたんだって。
で、
このときの食器がちょうど内玄関の入ったところのガラスケースに飾られているのですが。
これがもう 半端なく すべてセンスよい!!!
奥様も画家だったらしいので 奥様のセンスなのか?
ここが一番興奮したかも。
何しろ 館内の絵やここの食器含め、写真撮影禁止なので、
それはそれは 食い入るように見てきました。
印象に残っているのは、
・扇形の 透明のガラスの器(冷やしたキュウリを載せる って書いてあった。絶対おいしいやつ!!)
・バカラのデザートグラス(側面にスクラッチされてできたような透け模様があるんだけど、これに色のついたイチゴアイスなんか載せたら アイスが溶けたところだけ模様が浮き彫りになるやつー。おしゃれ!
おしゃれすぎる!!!)
この隣にあった トルコっぽい色石と金縁の模様がついたデザートグラスも可愛かった。
・イッタラの 氷が解ける様子のグラス(たぶんイッタラ。どっかで見たことあるなーと思って 家で調べたらこれがヒットした。https://www.iittala.jp/products/detail/305
この時代【おそらく1960~1970年代】にイッタラの食器が家にあるって どんだけーー!)
・小鉢もいちいち可愛い。
東京の喜多川・・だっけ? 御贔屓の食器のお店があったらしい。
とにかく、このケースの中に ださいものは一つもなく、
全て お気に入り、妥協なく選びぬかれたんだろうその美意識・審眼美に
ため息が漏れるのでした。
蛇足ですが。
帰りに ちょっと離れた古民家カフェに行ったんです。
口コミもよく、人気のカフェだそうで。
普段なら「わぁ、素敵~」と思ったかもなんですが、
山口蓬春のお宅という ド本物に触れたあとだからか
素敵さをあまり 感じれなかった・・。
ひっそりと だがしかし 確かな美を放っているあのお宅に
また違う展示、季節のときに伺いたいと思う 所存であります。
行ってよかったー。