畑日和|月と種まき
涼しくなったおかげで、長時間畑にいられるようになった。
夏は暑さとのたたかいで、なるべく早く作業を終わらせることに注力していたが、秋に入りしっかり観察する時間ができた。
9月、10月は種まきや苗の定植に適した時期。
冬野菜を植えるために、雑草を刈り、土を整えていく。
この前、松浦市の松尾農園さんで買わせてもらった種。
月の巡りがすべての生物に影響を与えていて、種まきも月のリズムに合わせて行うと良いらしい。
9月初旬の、新月から満月の間の時期が種まきにぴったり。
ということで、この時期に大根とアニスの種を植えた。
後から調べ直してわかったが、根菜は満月から新月の間に植えた方が良かったみたい。
大根もう植えちゃったけど、まあいっか。
生命のリズムと月のリズムを考えていると、この地球は宇宙にあるんだなぁと、普段は気付かないようなことが頭をよぎる。
同じ頃に、苗(ブロッコリー、白菜、キャベツ)も定植した。
* * *
9月中旬、枝豆を収穫。
枝豆は、土の中の根粒菌を増やし、窒素固定するために植えていた。
植えた時期が遅かったので、ちゃんと実らなくても仕方ないかなと思っていたが、小さいけれどちゃんと実ってくれた。
次に、にんじんを収穫。
野菜を育ててみて難しいと思ったことは、収穫時期の見極め。
これは長年やっていると感覚でわかるものなのだろうか。
茄子などは見た目でなんとなくわかるが、根菜って土の中にあって見えないし、いつ収穫するべきか悩ましい。
今が最適なのかわからないけど、植えてから3ヶ月半くらい経ったのでそろそろかなぁと。
私が考えすぎてグズグズしていると、夫が先に収穫し始めた。
ぐいぐいひっぱって、やっと抜けた。
へんてこな形のにんじんが出てきた。
これはこれで可愛い。
にんじんの気持ちになったら、穏やかな土の中から急に世に引き出されてびっくりするよね、と思ったり。
間引きし忘れていたにんじんもあったので、私も思いきってひっぱってみた。
抜ける時に手に伝わる振動がなんともいえない。
にんじん収穫、楽しいかも。
考えすぎたり勇気がでなかったり、なかなか行動できない時があるけれど、そんなときこそ、「えいっ」っていう気持ちが大事だなと思った。
どんな結果が出たとしても、すべてが学び。
「えいっ」ってする時、すごくドキドキするけど、その気持ちも楽しみたい。
にんじんの葉は、香りが強い。
味も「栄養たっぷりですよ」と主張しているような苦さがある。
一番食べやすかったのは、ふりかけにすること。
にんじんの葉を細かく切って、ごま油で炒め、刻んだナッツとごまを入れて炒める。きび砂糖と醤油で味付け。
ご飯に合うし、苦味がくせになる。
枝豆は塩茹でに。
季節外れな気もするけど、ビールと一緒に。
びっくりするほどおいしい枝豆だった。
枝豆、また植えよう。