小さな炎は、ついた。
どうしたいのか。
わからない。
この人なら信じられるって人は居るのだろうか。
人間不信な彼女は、
乗った電車を降りたのに、向かいの電車にまた乗った。
揺られながら目を閉じた。
今日は雨だから古傷が傷む。
ペットがいるなら癒されたい。
人間らしいのは嫌いだ。
何も信じられない。
そうなったらどーでも良くなくなった。
目に入ってくる人身事故のインフォメーション。
全部削ぎ落とした先に
死が待つのか。
死の先には、何もない。
今と変わらないのだ。
それは絶対に嫌だった。
我の道をゆく。
その道から外れてはいけない。
誰にも開拓することのできない、我の道。
小さな炎が灯り始めた彼女は、
また、強さを持って、愛をさがしに行った。
oli