飼育日記3
イヌと数日遠出をした。途中、わたしの沸点の限界がきてヒステリーを起こしおしまいになった。
なんと、イヌは運転ができるため遠出の際はいつも車に乗せてもらっているのだが、さすがに車の運転をしていると「人間」に思えてしまう。
だから、その数日間、わたしはうっかりイヌを人間だと思って接し、小さな苛立ちを心に溜めていってしまった。そして、それが爆発したのである。
よくよく考えると、出会ってからは日中の彼は寝ていることが多く、夕方から夜にかけて室内で一緒に過ごすことが多かった。外出自体は今回が初めてではなかったが、直近は少しその頻度が増えていたように思う。
そして、思い返せばその外出のたびにわたしは何かマイナスな感情を貯金していた気がする。
まあつまり、室内飼いが向いているのだな、ということに気づいた、というわけである。もしくは頻度を減らして、外出時のイヌに慣れる必要がある。
ちなみにわたしがヒステリーを起こしたトリガーは「お金がないからしばらく会えない」とイヌに言われたことである。
直近で、当人のミスでまあまあな金額を失ったことは知っているし、お金のかかる飲み方をしているのも知っている。というか、今回の旅行のお金はほぼわたしが払っているのに旅行中にそんなことをよく言えたな。イヌなのに話すのが悪いのかもしれない。
とにかく、イヌからあなたの優先度を下げますと言われた気がして苛立ったのだ。イヌは怒ったりしないため、わたしのヒステリーも責めることはなかったが、勝手に気まずい。
これで二度と会わないということもないけれど、向こうが来られないと言っている以上、今までよりも距離が生まれることは確かだろう。
この間に、彼をイヌだと再度認識し直すこと、外出時の行動にも適宜躾をしていくことを考えている。
なんだか本当にストレスが溜まっていたようで先ほど急に泣き出し、泣きながら出だしの文字を書いていた。距離が空くのはこちらとしても良いことのはず。
イヌのことで感情が乱れるたびに、わたしはイヌをどう思っているのだろうと不思議な気持ちになる。むずかしい。でもその辺に捨てるには惜しい。
終わり・
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