深夜の読書・国語辞典を読みながら・・・第4夜〜「会う」がすごい〜
辞書が引くものから、読むものに変化した日常。
今日はどんな言葉に出合うのか。
あなたに会いたい
会う?遭う?逢う?
会う:本来人と人が約束してあうこと。偶然に会うことや、物事との出合いにも使われるようになった。
あなたとは、偶然の出会った。は本来、間違いだったけど、今はOK。
遭う:本来は偶然、ばったり会うこと。今は事故に遭う、にわか雨に遭うなど災害にあう時に使われる。
「遭う」は、遭遇、会ってしまうのニュアンスを感じますよね。
逢う:会うの美的な表記で、親しい人との対面や貴重なものとの出会いの意
「有楽町で逢いましょう」を思い浮かべます。特別感。あなただけに。
人は会うことが大好き
会うにまつわる言葉はたくさんある。
「落ち合う」
何時にどこで待ち合わせ?
「邂逅(かいこう)」
道を歩いていたら、小学校の同級生に邂逅する。思いがけなく会うこと。
「顔合わせ」
両家の顔合わせ。ちょっと誰かを紹介する時でも、両者に敬意を払っている感じがしますよね。
「対面」
1対1のイメージがある。顔を付き合わせる。
「面会」
訪ねていって、人に会う
たくさんありますね。シチュエーション別でも。
【自分が目上の人に会う場合】
・お目にかかる
丁寧ですね。目上でなくても使いますね。「お目にかかれて光栄です」
・お目通りがかなう
知っているけど、発したことはない。会って頂けて嬉しゅうございます。
・お目文字(めもじ)が叶う
うわぁ〜、もっと使ったことない。謙譲語で、元は女房詞
・尊顔(尊容)を拝する
ご尊顔とも。お顔が見れてよかったわ〜。お顔を拝むってことね。
・謦咳(けいがい)に接する
謦咳とは、せき、咳払いのこと。尊敬する人の近くで直接、話を聞くということ。人との距離をせきが届く距離という表現は面白いですよね〜。
・謁(えつ)を賜る
「謁」そのものが、身分の高い人に会うこと。謁、すごい。
・拝顔の栄に浴する
顔を見るから顔を拝むへ、そしてここまできたか!浴しております。
・あとは組み合わせが色々。
拝面(はいめん)拝謁(はいえつ)謁見(えっけん)拝眉(はいひ)
やっぱり、目からウロコは、「謁(えつ)」かな〜。
【お互いに会う場合】
・顔を合わせる
これは普通に使うわな〜。
・相まみえる
プロレス、戦いのイメージだけど、互いに会うの謙譲語。闘う必要なし。
・旧交を温める
しばらくぶりに会った友人と親しくする。昔の友とは会っていないと冷めちゃうんですね。もう一度温め直さないと。
・久闊(きゅうかつ)を叙する
無沙汰をわびる。どうもどうもご無沙汰しておりまして、申し訳ありません・・・。「久闊」とは、久しく会ったり便りをしたりしていないこと。
叙するは、言うってこと。
【二人が会う場合】
・逢瀬(おうせ)を楽しむ
逢瀬って何??男女が密かに会うこと。デート、相引き。ひそかに。