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モノの見方が変わるとは? ~視野・視点・視座~

今日はピアファシリテーターのブラッシュアップ研修に参加していました。

気づきの1つ、『モノの見方が変わる』ということについて書いてみます。


キャリアカウンセリングでは、相談者の語りから何に悩み・苦しみ・もがいているのかを、ともに見つめていきます。その際に、相談者自身の「モノの見方・捉え方」に着目し、「わたしにとって、この経験は○○だったんだ」と気づいてもらうステップがあります。

辛い、苦しい、モヤモヤする・・・といった言葉も、相談を受けるわたしにとっての意味と、語っている相談者にとっての意味とは異なるはずです。
ですので、この瞬間に「相談者がどのように見ているのか」に意識を向け、本人にじっくりと考えていただきつつ、本人の言葉で語っていただくことが大切になります。


わたしは「意味の違い」や「どのように見ているのか」について、「山」の景色に置き換えて理解を深めています。



あなたの目の前に「山」があります。
これってどんな山ですか?

自分の居場所かもしれません。
あるいはいつか行ってみたい場所かもしれません。
幼いころに両親と登った、忘れられない山かもしれません。
怪我をして、二度と近づきたくない忌々しい山かもしれません。

この景色一つとっても、人それぞれに意味づけをしているわけです。


そしてもう少し違った見方で捉えてみると・・・


その周囲に目を向けると、きっといろいろな景色が見えてくるはずです。
これが「視野」を広げるということです。

「視野」を広げる


この山をいったいどこから見ているのでしょうか?
これが「視点」を変えるということです。

「視点」を変える


さらに、この山を麓から見上げているのか、それとも山の上から見下ろすのかによって見える景色が異なります。
これが「視座」が変わるということです。

「視座」が変わる


今日の学びでは、「モノの見方が変わる」ような経験には、視野・視点・視座が変化するような揺らぎがあったと想定し、その揺らぎにわたしたちはどう寄り添うか、相談者自身が揺らぎとどう立ち向かうかを、キャリアカウンセラーや相談者の役割になりきって、自らの体験から考えてみようという試みが繰り広げられました。

簡単にはモノの見方は変わりません。
ということは、大きく変化するにはそれだけの心の動きがあるはずです。
信念や価値観といった自分を支えるものが揺らぐほどの経験です。
きっと、痛みを伴い、辛く・苦しく・もがいたできごとがあったはずです。

その経験にいま一度この場で向き合い、自分のモノの見方がどのように変化したか、自分の内面がどのように成長したかを実感してもらうことがキャリア=生き方を見つめ直すということだと、今日の体験から改めて感じました。


わたしはキャリアカウンセラー役やオブザーブ役として関わりましたが、相談者の痛みや苦しみをともに見ることに怖さを感じてしまいました・・・

でも悔しかった経験や苦しかったできごとを聞いてもらいたいから相談に来ているはず。だったら臆することなく、真摯に向き合うことがキャリアカウンセラーの誠実性=自己一致の姿勢だと言えます。

その点では、今日のわたしは不誠実だったのかもしれません。
(とはいえ、相談者自身に考えてもらうきっかけを別の角度から与えることはできたと思っています)


キャリアカウンセリングは奥が深い・・・

だからこそ学び続けるわけですし、学ぶための仕組みが必要なわけです。

わたしたちピアファシリテーターは、この学びの場と仕組みを支える大切な役割を与えられています。

そのために今日のようなブラッシュアップが必要なんです。


全国で活躍するピアファシリテーターのための学びの機会を与えてくださった運営のみなさん、本当にありがとうございました。そしてともに学んだピアファシリテーターのみなさん、ありがとうございました。

これからも質の高い学びが提供できるよう、切磋琢磨していけることを楽しみにしています。

わたしも臆せずに寄り添える、誠実なキャリアカウンセラーであれるよう、精進して参ります!




明日も佳き日でありますように

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