これよかったな選手権〜買って、読めて、観れてよかった2022年 5部門22選〜
2022年もあと僅かとなりました。
突然ですが「これ買ってよかったな」「これ読んでよかったな」「これ観れてよかったな」と思えた商品や作品をご紹介する「これよかったな選手権」を開催致します。
重いものから軽いものまで色々選んでみました。
良い商品やサービスを使うと人生が豊かになりますね。ありがたいです。それではどうぞ!
日常生活でこれ買ってよかったな5選
ナイトキャップ
まず第一にこれ。ナイトキャップ。
これを着けて寝たら翌朝髪の毛トゥルトゥルになります。マジで天使の輪。洗い流さないトリートメント系はすぐに無くなるけれどこれは無くならないコスパ最高です。旅行時でも持って行くお気に入りの商品です。
見た目はクレアおばさんになってクソダサいが耐えろ。効果は抜群なんだ。オススメ。(シチューは美味しい)
コンタクト洗浄機
コンタクトって毎日使い終わったら洗わないといけないんです。
しかし如何せん洗うのがクソめんどくさすぎる。そんな貴方にコレだ。自動でブルブル震えて洗ってくれます。便利、とにかく便利。時短。
洗ってる最中に指に力を入れ過ぎてコンタクトを破いてしまい「俺のツーウィークが...」と絶望する日にはおさらばです。
コンタクトを洗うのマジで面倒なんだ、普通にサボりたい。コンタクト愛用者の方は買っとこう。本当に楽です。
電動歯ブラシ
正直に言う。「...え、要る?」と思っていた。分かる。私もはじめはどうかなと思いましたよ。でもね、歯の定期検診でお医者さんから虫歯がありますね〜と言われる度に後悔するんだ。「...あぁ、歯磨きちゃんとしておけばよかったなぁ...」と。
歯磨きは大事だ、毎日しなくてはいけない。分かる。でも毎日必要な作業なら正直サボりたい。欲を言えば自動化したい。それでコレだ。
私が愛用しているフィリップスのソニッケアーは細かな振動と音波で洗ってくれます。地味にありがたいのが2分経つと自動で停止してくれるので「終わりが分かる歯磨き」でもあること。歯ブラシが動いている2分間歯に当てておくだけで良い。楽。
もう虫歯で何度も歯医者に行きたくないんです。
私は大人になってから歯列矯正経験者で2年間歯にワイヤーつけてたし「歯に関する痛みなら全員抱いたが?」みたいな歯の痛み耐性に自負があったのですが、まぁあかんわ普通に虫歯治療痛いっす。
痛いし怖いし虫歯治療で何度も通院したくない。あと歯医者、地味にお金が掛かるから大変。
電動歯ブラシなら他にもブラウンの「オーラルB」シリーズもオススメです。
私はあまり痛くない、出来るだけ刺激が少ないタイプにしたかったのでソニッケアーにしました。薬局とかで替えブラシがよく売っているのはオーラルBなので安定の電動歯ブラシのブランドです。
メイクブラシ
恥を忍んで言えば私は今までメイクブラシというものを持っていなかったのだ。「付属のチップでええがな」と。
ブラシを使うとあら不思議。眉毛描きやすッッ!!である。
あとハイライトがカラー絵で色塗ってるみたいな感覚で描ける、絵描きは買ってみよう。
シルクの枕カバー
ナイトキャップに続きシルクの枕カバーも買ってしまった。良い。寝てる間にナイトキャップが取れてもこれで髪の毛は問題なくトゥルトゥルになれる。
良い!!
創作活動をする上でよかったもの3選
Audible オーディブル
速読の出来ない私は「本を読むのが遅い」ことがコンプレックスでした。そこで自分で読むのを諦めて「読んでもらえばええんや!」と開き直ります。オーディオブックに全振りしました。
すると月に1冊読めるか読めないかの状況が、月に4・5冊は読めるようになりました。多い時は月8冊とか。難しい内容も読んでもらえれば何となく分かってくるし、なにより読んでいて途中で挫折することがほとんど無くなりました。
欠点と言えば「情報を検索出来ないこと」。
ここは紙や電子書籍には敵わないところです。そのデメリットを取ったとしても全体的な情報量を掴める機会が格段に増えたこと、古典文学もかなり充実しているのでかなりオススメです。
オーディオブックでなければ源氏物語を読破できなかったです。ありがたい!
▼読書感想文コンテストで入賞した源氏物語布教記事です
ことば選び辞典シリーズ
日本語って難しい。文章を書くとき、「こんな時に最適な言葉を探したい」と思った時にかなり使えます。noteの記事を書くときにも重宝しています。
辞典を眺めていると「日本語は美しいな」と素直に思えます。
ことば選びシリーズの中でこおススメは「感情ことば選び辞典」です。痒いところに手が届く、そんな辞典です。ポケットサイズで軽いのも嬉しい。
古事記や日本神話、神話関係の本など
よく小説やアニメの設定で宗教のネタが使われますが、その元ネタとなるものを知っておくと面白いです。
個人的に面白かったのは古事記、日本神話、旧約新約聖書、ギリシャ神話、星座のお話などです。ネタの原点となるような本を読むものオススメです。
特に昨今の感染症と世界各地での猛烈な暑さに「なんか神様が愚かな人間を滅亡されようとしてるみたいよね..」と友人がぼそりと冗談を言ったとき。
私は「いやいや...」と訝りながらもふと旧約聖書では少なくとも2回はそういった事例(『ノアの箱舟』と『ロトのソドムとゴモラ』)があったことを思い出し、「あぁ〜神様ってそういうとこあるわ」と不思議と否定出来なくて沈黙してしまったことがあります。
因みに新約聖書『ヨハネ黙示録』には、地上の人間を殺す権利が与えられているとされる四騎士が登場します。
今の時代、ほぼほぼフルコンボだドン!状態になっており、知識を得ると青筋立てながら感慨深くなるのも学習の魅力です。ははは。
これ読めてよかったな6選
ワールドトリガー
2022年は本当にワールドトリガーで楽しませてもらった年であると言っても過言ではないです。この感動と感謝は別の記事で詳しく書いているのでよければそちらをご覧ください。
ワートリはいいぞ。
魔道祖師
「最近の中国アニメの勢いが凄い」という噂を聞いたので、オタクとしては「ほぉ、では観せてもらおうじゃないか」と軽い気持ちでアニメを観たらハマりました。
BL作品とは知っていましたが「アニメはブロマンス(友情もの)だから大丈夫」と聞いて観たら「BL作品?そんなの関係ねえ続き読ませろ!」と気付いたら原作小説を買っていた。なん...だと...?物語が壮大で興味深いです。我が人生において初のBL小説購入だ、どうしてくれるこの野郎。
全4巻だからサラッと読める割に地獄と楽園を楽しめて沼が深い。2ヶ月はずっとpixivを彷徨う屍凶になっていました。R18作品ですがなんか純文学みたいだった。...ごめん、他を知らないから本当はよく分かんない。
友人に「...初めてBL作品を買ってしまったわ」と白状したら「マジかお前がかよ〜〜!!」と笑われました。ネタをありがとう。
アニメ完結編放送決定ありがとう!実写版ドラマ『陳情令』も随分楽しませてもらいました、ありがとう!!
シャーロック・ホームズ 緋色の研究
シャーロック・ホームズシリーズ(以下SHシリーズ)では記念すべき第一作目の「緋色の研究」がオススメ、マジで面白いです。
SHシリーズは正直ホームズの着眼点が素人離れしているので、読者としては知らない間に事件が起こって知らない間に終わっているパターンも多い。やめろ、置いていくな!
「緋色の研究」はホームズとワトソンの出会いから始まるので、BBCのドラマ「SHERLOCK」を観た人なら「ここがこのシーンか!」と二重で楽しめるはずです。
因みに余談ですが、ドイルはお金に苦しくなって『緋色の研究』を書き始め、当初は長編シリーズ化する気は無かったので、シリーズが進むたびに設定の矛盾点が多数見受けられます。
その度に「そんなことあったっけ?」とワトソンの健忘症で片付けるという全創作者が勇気づけられるエピソードがあります。ありがとう、コナン・ドイル。
オリエント急行の殺人
こちらも推理小説の王道です。
『名探偵ポアロシリーズ』の中の名作中の名作『オリエント急行の殺人』。
マジでクッッッッソ面白い。読者的にはホームズよりもポアロシリーズの方が「推理小説」として分かりやすいかもしれません。ホームズは着眼点がニッチ過ぎる。
列車の中で起きる殺人事件についての物語ですが、ラストが秀逸すぎて思わず口を塞いで鳥肌が立ちました。シリーズものですがこれ単体でも十分楽しめる。映画にもなっているので、とにかく是非触れてみてほしい作品です。
まずは1周目を読んで、その次2周目に登場人物の台詞を細かく見てみてほしい。2周目の方が楽しめるかもしれんぞい!
戦争は女の顔をしていない
正直選定すべきか迷ったけれど、敢えていま読んでおいた方が良い気がする作品です。独ソ戦の前線で戦ったソ連の女性兵士の言葉をまとめたインタビュー集のようなもの。
驚くくらいみんな口を揃えて「前線に行きたかった」「祖国を守りたかった」と言っていて、その一方で戦争なんて恐ろしいものよと語っています。
「凍った敵兵の頭蓋骨を車で轢いた時は嬉しかった」「溺れている仲間を助けようと川に飛び込んで泳いでいたらそれは人間ではなく血で染まった大きな魚だった」など戦場の日常が語られていて唖然とします。
多分一生分からない、分かりたく無いような心境が綴られているので、それを知るのは世界を知ることに繋がるのかもしれません。
本好きの下克上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜
最初はアニメから入って「幼女アニメか?」と思っていたらところがどっこい、ゴリゴリの起業ビジネスアニメだった。思わず「現代社会の教科書か何かですか?」と問いたくなりました。原作は「小説家になろう」で連載されていた作品です(現在はスピンオフ作品が連載中)
政治経済は同じなろう系作品である『ログ・ホライズン』でかなり興味をそそられたのですが、本作には起業や交渉術に大変興味をそそられました。
他には平民と貴族という、お互いの常識や価値観・視点が全く違う中で、意見の違いとそう思う根拠を言い合うシーンが見ものです。お互いの言い分とどちらにも納得してしまう多角的視点に、読んでいて頭を殴られたような衝撃を覚えました。視点・価値観が違うとこうも世界は違って見えるのかと改めて痛感させられた作品です。この描き方が天才的過ぎる。面白いです。
「本がなければ作ればよい」という発想で紙の先祖、古代文明に肖ってパピルスから作ろうとするのも本格的で興味深いです。紙、印刷技術の歴史に詳しくなれます。
これ観れてよかったな5選
闇金ウシジマくん
ドラマシリーズを観てから映画もスピンオフも全部観てしまいました。落ちて落ちて落ちていった人たちのドラマ。面白いです。
最初は社会の闇だと思って引きつった顔をしながら観ていたのに、途中から何故かシュールなギャクに見えてしまって思わずゲラゲラ爆笑してしまう己の闇も垣間見えてしまう恐ろしい作品です。
笑っちゃいけない!笑っちゃいけない!と思いつつも「金よこせやババァ!」と発狂するシーンとかでもうだめだ。
本作のスピンオフ作品である『闇金サイハラさん』も面白いです。観ていると無性にラーメンが食べたくなる飯テロはどうにかしてほしい。思わず地元のラーメン屋さんにラーメンを食べに行ってしまった。美味しい。
ホテル・ムンバイ
凄まじい映画です。
2008年、インドの第二の都市ムンバイで実際に起きた同時多発テロでホテルに閉じ込められた従業員と客の脱出劇を描いた作品です。実行犯側の描写も緻密で何度も泣きかけました。
こうした作品を観るまで実際の事件を知りませんでした。本当に命を懸けてお客さん達を守ってくれたホテルスタッフの皆さんに敬意を。観れてよかった。
ゴーン・ガール
いやぁ、、、すごい。
予想が出来ないストーリー、そして何より妻役のロザムンド・パイクさんの演技力にただただ脱帽します。
1時間過ぎた頃に一度目の唖然と、そのまた1時間が過ぎた頃にもう一度の唖然。一つの作品の中でこう何度も驚かせる作品にはそうそう出会えません。凄かったです。良ければ観て。
特捜部Q カルテ番号64
デンマークの人気小説『特捜部Q』シリーズの4作目。
本作の中では問題作として名高い『カルテ番号64』。どのシリーズもエグいですが、今回もかなりエグかったです。いやぁ、エグい。
第1作目の『檻の中の女』で魅了されてからシリーズは全作品観ていますが、個人的には本作が一番評価が高いです。途中で観たくないようなシーンも多いのですが、最後まで観ると思わず「うわぁ...」と叫びたくなります。
このシリーズ面白いので良ければ是非。
9人の翻訳家 囚われたベストセラー
「あなたはこの結末を『誤訳』する」というキャッチコピーが秀逸。
そしてその通りにラストのどんでん返しに魅了されました。
本編途中で作家を目指していた翻訳家の女性が泣きながらこう告白するシーンには心に揺さぶられました。
ミステリー要素はもちろんのこと、人生を考える映画でもあって観れてよかったです。
難しかったけど興味深かった3選
銃・病原菌・鉄
『サピエンス全史』と並ぶ人類史ベストセラー作品です。
「なぜヨーロッパの人達は世界を支配できたのか?」という問いについて「人種、民族間に差なんてない。その答えはコレだ」と言い放ったのが本書です。
支配できた理由はズバリタイトルにある「鉄・病原菌・鉄」、この3つを手に入れることが出来たからだと著者は言っています。では何故ヨーロッパの人たちはこれら3つを早くに手に入れることが出来たのかを細かく解明・解説されています。
ムッズイ!!!!
頭の中に世界地図がないと分からない、しかも小さな島国の名前がいくつも出てくるので頭を整理しながら読むのが大変です。ですが読み進めていくと想像もしなかった緯度、家畜、言語の話などが多様に登場するので世界に対しての興味がそそられます。
特に感染症がいかに恐ろしいかを体感した現代では「病原菌」の怖さは否応なく痛感するでしょう。
歴史を紐解いてみても人類が一番何に殺されているかというと、核兵器でも毒ガスでも戦車でもなければ銃でもありません。病原菌、感染症になります。
病原菌は言わば人類の天敵です。人類史とは寄生して寄生されてを繰り返して互いを殺し合いながらも子孫残して生きてきた軌跡とも言えるかもしれません。
新大陸にたどり着いたことで有名なコロンブスですが、アメリカ大陸に居た先住民たちはコロンブス達から持ち込まれた病原菌によってほぼ9割が死んでしまいます。彼らは免疫力が無かったからです。
他にもインカ帝国はスペインから持ち込まれた天然痘によって王族が次々と倒れてしまい、継承権争いで内戦になります。インカ帝国はそのゴタゴタに便乗されスペインに滅ぼされました。
あの歴史の裏に病原菌有り、恐ろしや。
思わず「なるほどな」と納得してしまう作品です。難しいけれど勉強になります。
超訳 君主論―マキャベリに学ぶ帝王学
本編で『傭兵は百害あって一利なし』と一刀両断されてて、メタルギアのスネークさん全否定されてて思わず笑っちゃった。(ファントムペイン良いよね)
「これほんとにイタリア人が書いたの?ドイツ人じゃなくて?」とビックリしちゃうくらい血も涙もないすっごい現実主義な内容で驚いています。私の知ってるイタリア人と言えば「マンマミーア!」と叫び笑いながらパスタ食ってるイメージなんですけどね。
『規律の為には恐ろしいリーダーとなれ』という説で書かれていて、マキャヴェリは読者をどんだけ人間不信にしたいのかと思わず頭を抱えてしまった。やめたげて。
アメリカの有名大学ではよく課題図書になるので超訳でも触れておこうと思い触れてみたら想像以上に頭を抱えてしまう内容でした。興味深かったです。
これを実践して良い君主となれるか?
うーん、どうだろう。もう時代が違うかもしれませんね。
まぁ、間違っちゃいないよ、間違っちゃ...。
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
ムズイ!!!!!
よく経済本や課題図書で選出される本書ですが遂に読めました。
キリスト教の教派にはざっくり大きく分けて二つあります。それが西方教会と東方教会です。西方教会の代表がカトリックとプロテスタント、東方教会の代表が正教会となります。本書は西方教会のプロテスタントの成り立ちと性質について解説されています。
少し語弊がありますが、代表的なカトリック国はバチカンを筆頭にイタリア、フランス、スペインなど。プロテスタント国はドイツ、スイス、オランダなど。(後はプロテスタント国と言っていいのか微妙ですがイギリスとアメリカなどです)
よく耳にする話としては「プロテスタントの国の方が経済的にうまくいっている」説。本書はなぜそうなっていったのかを紐解いていく内容です。
ただ私が想像していた内容と少し違いました。私は当初「プロテスタントが資本主義思想を作ったんだよ」と言う本なのかと思ってましたが、ウェーバー自身はそれは違うと。
「本来プロテスタントが持つ禁欲思想と資本主義は相反するもののはず、けれどいつの間にかその禁欲思想が資本主義を促進する働きを持ったんだ」と主張しています。
ヴェーバーは何故その禁欲思想が資本主義を促進したのか、という論を本書で展開しているんですけどすごく難しい。何言ってんだこいつと途中で投げ出したくなります。
プロテスタントの『禁欲』とは断食などの禁欲の類ではなく、スポーツのように『それを行なっている時はそれしか考えられないくらいの行動力』の意味合いであると主張しています。この行動力の塊の『禁欲思想』と『天職』という労働に対する考え方が上手くマッチし、気付けば資本主義を促進していた、とのこと。
プロテスタントはカトリックよりも労働面で緩いと思ってましたが、実はその逆でかなり厳しかった。その厳しさが生産性を上げた。なるほど、分からん。一種の思想的麻薬?オタクはよく推しのことになると周りが見えなくなるよ。え、違う?
難しいですが、近代的な資本主義の生まれはイギリスで、その後栄えたのがアメリカと考えるとなるほど?となります。そもそもイギリスからアメリカという新大陸に上陸した(入植した)イギリス人は『ピューリタン』と言い、厳格なプロテスタント信者だったはず…。その思想の人達が次々と来たならそりゃ資本主義も栄えるかなと。
という訳で興味深かったです。
難しい本を読むと頭パーンてなりますね。良い頭の体操です。
2022年、たくさんの本やアニメ、映画に出会えることが出来ました。これからも面白くてワクワクさせてくれる商品やサービス、作品に会えることを楽しみにしています!