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はまぐりを節句に使う訳のわけ
【御礼】#古典がすき の応募作品の中で、「浜下り(ハマウリ)の由来話の由来」が先週特にスキを集めました!とのことでした。
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常夏の碧き潮あびわがそだつ 久女
明治生まれの女流俳人、杉田久女は、幼少期に沖縄で暮らしていたことがあるそうです。
沖縄の浜下り(ハマウリ)が行われるのは、旧暦の三月三日です。
旧暦では必ず大潮になります。
この頃の大潮は一年中で干満の差が大きくて、砂浜が遠くまで干上がります。
沖縄に限らず、旧暦の時代であれば、上巳の節句の日に遠くまで干上がった水辺に出れば、自ずと蛤を拾うことができたのでしょう。
潮の香のぐんぐんかわく貝拾ひ 久女
雛の節句に蛤をいただくのは、その日に手に入ったから、というのがまずあったのだと思います。
蛤は二枚貝ですから、割れたり離れたりもします。
雛の節句の日に食卓にあがるためには、お祝いのためにおめでたい理由が必要だったのかもしれません。
武良竜彦 さんが、沖縄の俳人、 おおしろ房さんの第二句集『霊力(セジ)の微粒子』を紹介されています。
この中で、「浜下り」の句も2句が抜粋されて解説されています。
沖縄の魂に少しでも近づければ、と思います。
(岡田 耕)