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くっつき虫の色々 【奥入瀬 24/9/16】
9月も後半に差し掛かり、秋の奥入瀬渓流では
トチノキやオニグルミなどのナッツ類
ヤマブドウやサルナシなどの果実類
たくさんの実りが最盛期を迎えています。
これらは全て高い位置に生る実りですが、
足元の低い位置の実りも今が最盛期なのです。
今回の主役は遊歩道脇の実りたち。
この時期の足元の実りといえばくっつき虫。
衣類にくっつく特性を持った植物の種を
総称してくっつき虫と呼びますが、
そのくっつき方には実は色んな方法があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1726492161-up8doq7O90VLxkWNb5rXvC1n.jpg?width=1200)
まずはオーソドックスな鉤爪タイプの種子。
これはウマノミツバの種。
小さなトゲが無数に生えていますが、
その先端が鉤爪状に曲がっていて
これが繊維によく絡みつくのです。
くっつき虫の代表格といえば、
私の中ではオオオナモミなんですが
皆さんはどうでしょう?
小学校の校庭で友達と投げ合って遊んだ思い出を
今でも鮮明に覚えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1726492176-9CWiMXYGSD2JRs3ymgF5bteo.jpg?width=1200)
続いては扁平な形のコチラ。
ヤブハギの種。
マジックテープタイプと書きましたが、
仕組みとしては鉤爪タイプと同じ。
![](https://assets.st-note.com/img/1726492194-HgDG7asktrqeopNPOBTJRw83.jpg?width=1200)
肉眼ではあまりわかりませんが、
拡大してみると毛がビッシリ生えていて
この一本一本が鉤爪状になってるわけです。
一昨年、ヤブハギが生えてることに気付かず
茂みに入ってえらいことになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1726497129-W0dvgzZOqDAfYNuo4k6SPKRi.jpg?width=1200)
バカが入ってきたぜぇ〜!!と
ヤブハギたちは喜んでただろうな笑
ちなみにマジックテープのアイデアは
このくっつき虫たちの仕組みから生まれたもの。
ごぼうの種がキッカケだったそうな。
最後にもう一種類。
私の一番のお気に入り。
![](https://assets.st-note.com/img/1726492211-IWn1h7mr4NjqdRAJbza0sSMX.jpg?width=1200)
上記2種とは明らかに異質なコチラ。
これはノブキの種。
サボテンを思わせるユニークなデザイン。
肉眼で見ると緑にしか見えませんが
こうして拡大すると紫色の突起の先端に
黄色いポッチがついていることがわかります。
この色の組み合わせがいいんだよなぁ。
この黄色いポッチに粘性があり、
指で触った程度ではわかりませんが
衣類にはよくくっつくんです。
ビジュアルがちょっと虫っぽいので
気付いた瞬間、悲鳴をあげちゃう人も…笑
本来は毛皮を持つ動物がターゲットですが、
遊歩道を歩く人間が一番よく種を運びます。
私たちは今ぐらいの時期からニット素材の
衣類を身に付け始めますよね。
涼しいかと思ってニット着てきたけど
思いの外暑いから脱いで腰に巻いとこ。
なんてやっちゃったら一巻の終わりです笑
この時期の人間はけばけばした服を着たがると
くっつき虫は知ってるんじゃなかろうか…?
ノブキをたくさんくっつけた人と
すれ違う度にそう思うのです…。