見出し画像

これぞ粘菌 【奥入瀬 24/7/10】

私の中での粘菌といえばコレ!

そんな粘菌に今年も出逢うことができました。
おそらくススホコリと呼ばれる粘菌の仲間。

昔読んだ粘菌の本の中で似たような印象の
粘菌が登場していたんです。
とてもユニークな研究が紹介されていた本で、
中垣俊之さんという方が執筆されていました。

なんとこの方、粘菌をテーマにした研究で
イグノーベル賞を2度も受賞されているんです。

ここで全てを話すと長くなり過ぎるので、
興味がある方は是非、著書を読んでみて下さい。

落ち葉を覆う変形体

以前の森の明太子の記事の中で、
粘菌はどんな生活を送る生き物なのか
ざっくりと紹介していました。

その中で、
「餌を探す時にはアメーバのような
ドロッとした形態で朽木や落ち葉の上を
ゆっくりと移動する」
と、説明していたんですが、

上の写真の黄色い網目状のものが
まさにこの移動する段階の粘菌なのです。
(この段階を変形体と呼びます)

移動のスピードは本当にゆっくり。
時速数cm程度ととても緩慢なので、
目で見ているだけではほとんど分かりません。

なので、1時間毎などこまめに撮影してあげると
僅かな変化が分かるようになります。
タイムラプス撮影なんかもいいですね。

今回はお仕事の都合もあったので
1時間毎の撮影は叶わなかったのですが、
約5時間後に足を運んでみると…

もぬけの殻!

こりゃびっくり!
なんと、ほんの少しの形跡を残して
きれいさっぱりいなくなっています!

別角度で見てみましょう。

苔の上にお引っ越し

これは冒頭の写真から5時間が経過した写真です。

いなくなったと思った粘菌は
1箇所に集合していたのでした。

粘菌の波に呑まれる苔

こうして変形体が1箇所に集まり出すと、
胞子を飛ばすための子実体という形態への
変身が始まります。

森の明太子の記事のあの赤いツブツブは、
クダホコリの子実体ということです。

このススホコリと思しき黄色い変形体が
子実体に変身するまでの過程を
継続して観察したかったのですが、
昨晩の強めの雨で状態が悪化してしまい断念。泣

7月に入って雨が降り出してから、
あちこちでキノコやら粘菌やらの
発生があり大忙しです。

これからキノコネタ、粘菌ネタの割合が
おのずと増えていくと思いますが、
どうか飽きずにご愛読くださいっ!



いいなと思ったら応援しよう!