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森のオブジェ 【奥入瀬 24/6/11】

奥入瀬渓流の森の中にはそこかしこに
苔むした巨岩があり、そのどれもに
シダや草花、樹木が生育しています。

長い年月をかけて森が作り上げた芸術作品で、
なかなかに個性派揃いなのですが、
今日はその中の2つをご紹介します。

まずはコチラのオブジェ。

アンバランスなトチノキが生える巨岩

大きく傾いたトチノキが特徴的な巨岩。

元々は真っ直ぐに上を向いていたトチノキが
何らかの原因で倒れてしまったんでしょう。
それでもなんとか持ち堪えられたようで、
今でも元気に成長を続けています。

このトチノキのストーリーだけでも
十分に見応えのある岩なんですが、
見る角度を変えてみると…

ゾウだ!

シダの森に鎮座する象の巨岩。

倒れ込んだトチノキの幹が鼻に、
根元のあたりが顔と耳に見えませんか?

岩の形も絶妙で、象にしか見えないのです(^^)

この場所は車道から少しだけ離れた所にある為、奥入瀬渓流の原生的な自然を静かに味わえる、
お気に入りの場所です。


続いてのオブジェはコチラ。

岩から大きく張り出したモミジ

モミジが張り出している方向に流れがあります。
ライバルが少なく陽当たりの良い場所を
求めた結果、このように張り出す形の樹形に
発達したのではないかと思います。

岩から張り出すこの巨体を支える為には
それ相応の丈夫な根が必要となるはず。
しかも根を張る土台は土ではなく岩の上。

剥き出しの根

脈動が感じられそうな迫力の根が
岩の表面を覆うように発達しています。

本来なら土の中に隠れていたはずの部分が
こうやって観察できるのは少し珍しい。

栄養分豊かな土を求めて細い根を伸ばし、
なんとか無事に土に辿り着くことができたので、
根も幹もとても立派に成長できたのでしょう。

仮に最初から土に根を張っていたとしたら、
こんなにも立派な根にはならなかったはず。
そもそも土の中じゃ観察できないけど…。


この根を見る度に、透明な土があったらなぁと
つまらぬことを考えてしまいます。
足元の見えない世界にもそれはそれは広大な
森が広がっているはずで、その世界を
覗き見ることができたら面白いだろうなぁと。

いや、透明な土を作るよりも、土を透過できる
技術の方が実現可能性あるのかな。

透明な土ができても、森の土との入れ替えは
できないわけだから、やっぱり透過技術が
できてくれた方が嬉しいかも。

未来の技術に期待しよう!



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