蜜柑色のキノコ…? 【奥入瀬 24/10/13】
渓流沿いをお散歩していたら、
とても目を惹く鮮やかな色味のキノコを発見。
蜜柑の皮のような発色をしていますが
全部が蜜柑色というわけではない。
同じ倒木の中で白いのと蜜柑色が混ざっていて、
蜜柑色は少数派でほとんどが白色。
実はどちらも同じキノコで
ブナハリタケというキノコ。
名の通り、ブナの倒木によく発生するキノコで
ブナから出る針状のキノコで橅針茸。
食べられるキノコとしても有用で
昔から食べられていた記録があります。
一度に大量に発生することが多いので
効率よく採取できたのが良かったのかも。
味については評価が分かれている印象で、
揚げると肉みたいに美味いと言う人もいれば、
大して美味しくもねぇキノコと言う人もいる。
どっちも私の知人なんですけど笑
さて、このブナハリタケ
普通は白色なんですが、
稀に蜜柑色のヤツが現れる…
蜜柑色のブナハリタケが現れるではなく、
蜜柑色の何かに覆われている?
ひとつのキノコの中で蜜柑色と白色が
明らかに混在しています。
上の写真は昨日のお昼頃。
今朝もう一度様子を見に行ったら…
血管のような筋を残して蜜柑色が薄まり、
右隣のキノコの方へ移動しているような印象。
この蜜柑色の正体、粘菌なんです。
粘菌の中でも変形体と呼ばれる
ドロッとしたアメーバ状の段階。
粘菌については過去に何度か紹介していますが、
変形体にフォーカスするのは初めてかと思ったら
この記事↑で書いてました。
この蜜柑色の変形体はブナハリタケが大好き。
真ん中のブナハリタケをおおよそ食べ終えて
周囲に拡がり始め、左側のブナハリタケに
ターゲットが定まったと思われる様子。
この変形体はブナハリタケを好んで「食べる」
食べると表すけど、口器のない粘菌は
どうやって食べてるんだろう?
何らかの手段で溶かして吸収してるのかな?
変形体が去った後のブナハリタケは
張りが失われグズグズに朽ちていくので、
溶かしてるような気がするんだよなぁ。
ブナハリタケは香りの強いキノコなんですが、
変形体が発生したブナハリタケの周囲には
香りというよりも臭いと言った方が相応しい
ちょっと嫌なキノコ臭が満ちています。
溶かしたことで発生する臭いなんじゃないかな…。
そして、ブナハリタケをたらふく食べた変形体は
それはそれは見事な変態を遂げるのです。
絶賛経過観察中ですので、また明日の記事で
続きを紹介したいと思います。
乞うご期待!(^^)