日本の職場は、多元的無知だらけ?
日本の職場は空気の読み合いです。
少しでも読み違えると「あの人は空気読めない人だから…」と言われかねません。
例えば、長い休みを取ろうとするとき、陰で何を言われるか心配になりますよね…
でも、それって本当でしょうか?
休めない・早く帰れないは、多元的無知のせい?
社会心理学では「多元的無知」という概念があります。
本当は誰もそう思っていないのに、「みんながそう望んでいる」と信じてしまう状態です。
例えば極めて忙しい職場では、休みたいと思っていても、周囲はそう言葉にしません。こうした中では「今は休む場合じゃない。周りも熱心に頑張っているし…」と思い込んでしまうことがあります。
他にも、残業が常態化している職場も多元的無知の典型的な例でしょう。「早く帰りたい」と思いつつも、「ここで帰るとどう思われるか…」という不安が生じます。
こうしたお互いの心の探り合いが、結果として同調行動を生んでしまうのです。では、この問題をどう解決すればよいのでしょうか?
リーダーが模範行動を示したり、もやもやを言葉にしてみることで多元的無知が解消される
もし皆さんが職場でリーダーの役割を担っていて、少しでもそうした傾向を感じたら、良い手本を示すことが大切です。率先して休みを取ったり、早く帰ったりするなど、行動で示すことが大切です。
逆に言葉にしてなくとも、ちょっとしたがある種のシグナルとなって、伝わってしまうことがあります。毎日遅くまで働いたり、しっかり休暇を取っていなければ、無自覚のうちに多元的無知を助長していることもあるのです。
もし皆さんがメンバーの役割を担っているなら、同僚とコミュニケーションを取ってみましょう。多元的無知は、言葉にせずに憶測ばかりが充満しているから起きてしまうものです。モヤモヤを言葉にすることで、周囲の気持ちも明らかになったり、マインドも切り替わることがあるでしょう。
多元的無知が働くのは、「自分だけがそう思っているのではないか」と、自身が少数派であるという前提があるからです。この前提を取り除くことが出来れば、行動も変わる可能性もあります。
勇気を出して、言葉にしたり、行動したりしてみることが大切です。
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