GXとSX ーー 2つのトランスフォーメーションの違いは何?
今や全ての企業が、ディスラプトの危機に直面しています。
危機を乗り越えるためには、変革を意味するトランスフォーメーションが不可欠ですが、その中でも新たな変革である「GX」と「SX」の2つの違いを見ていきましょう。
GXは脱炭素社会への変革、SXは持続可能な社会への変革
GXは「Green Transformation(グリーントランスフォーメーション)」の略称で、脱炭素社会への変革を意味します。
一方で、SXは「Sustainability Transformation(サステナビリティ・トランスフォーメーション)」の略称で、持続可能な社会への変革を意味します。
SXとGXの共通点は、両者とも社会全体・地球環境の変革を目指しているということです。ただし、GXは主に自然エネルギーへの変革を目指しているのに対し、SXはESG経営を踏まえた広い視野での変革を目指しています。
つまり、より多くの対象を含むSXの中に、GXが包括される関係性と言えます。言い換えれば、SXを実現するために、手段としてGXがあると捉えても良いでしょう。
GXとSX、誰が最初に言い出した?
ところで、この2つのトランスフォーメーションは誰が最初に言い出した言葉なのでしょうか?
実は両方とも経済産業省が提唱した言葉と言われています。
GXは2022年、経済産業省が発表した「GXリーグ基本構想」が最初と言われています。そこではカーボンニュートラルや温室効果ガス排出削減などを目指す上で、それを目的とするだけでなく、経済成長の機会と捉え、産業競争力向上や社会システム全体の変革を図っていくことが強調されています。
一方で、SXは2020年に「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」でその考え方が打ち出されました。企業としてこれに取り組む重要性を強調しながら、特に投資家との対話の在り方(対話の中身とその手法など)について、課題と解決の方向性を示しているのが特徴です。
SXとGX、どちらもサステナブルな環境負荷の低い社会を目指すものですが、トランスフォーメーションという名前の通り、その取り組みは変革そのものです。絵に描いた餅にならないように、両者の違いを正しく理解しながら、自社ではどう取り組むべきかを考えることがまず大事でしょう。
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