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【目印を見つけるノート】12. いつか海に行く日を思って

本屋さんの情報を見るのが好きです。
今は出かけていけませんし、普段でもなかなか行けない本屋さんもあります。下北沢の『B&B』さんは去年一度伺ったことがあって、また伺おうと意気込んでいました。東欧の詩人さんの本など、食指が動いたのです。この前行ったときは移転準備中でしたので、またチャレンジします。noteを見つけて嬉しかったです。
個性的な本屋さんで、見たことのない本に出会うのがこの上ない楽しみなのです。

『ビールの飲める本屋が、ゼロからはじめること|内沼晋太郎 @numabooks #note https://note.com/numa/n/n62b256d5748c』

同じように、出版社さんの情報を見るのも好きです。見ていると、出版社さんの個性があって面白いです。去年のことになりますが、『かまくらブックフェスタ』にお邪魔して、いくつかの出版社さんのブースでお話をしてきましたが、たのしかったな。

本屋さん、出版社さん、双方とも見つけると、スキやフォローをしています。

⚫海と貝が好きです

Mon oreille est un conquillage.
Qui aime le bruit de la mer.

私の耳は貝の殼
海の響きを なつかしむ

(Jean Coctoeu『耳』、堀口大學訳、出典はhttps://tankanokoto.com/2019/10/hahanokoe.html)

コクトーは好きです。
昔、コクトーの映画にいくつも出演していたジャン・マレエという俳優さんが来日されて、コクトーの世界を描く1人芝居をされたことがありました。私はフランス語が聞き取れないのに、フランス語に触れたくて、イヤホンを借りずにただ、言葉の響きを聴いていました。ちょっともったいなかったかもしれません。

このコクトーの詩のように、こどもの頃は巻き貝の殼を耳にあてて、「サーッ」という音を聞いていたものです。海が大好きで、海水浴に行くとずっと浸かっていました。
泳ぐというには心もとないのです。

海はまるごと好きで、20代の頃はダイビングもかじってみました。面白かった。身体を海に馴染ませる必要があったり、地上とは違う危険があったりとハードルがあるのですが、それを置いても青に染まった美しい世界です。私はどうも、魚を見つけると興奮して、レギュレータのマウスピースをくわえたまま話そうとしてしまうのです。『書いてね』とよく陸でご指導いただいていました。
海では書けないようです。

『グラン・ブルー』という映画が大好きで、何度も見ました。あの映画を見てダイビングを始めたかたもいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、ダイビング初心者には驚くシーンも多々。ジャックとエンゾ(ジャン=マルク・バールとジャン・レノ)がプールの水中で乾杯をして、ワインを飲むシーンからびっくり。とにかく水中の滞在時間が長い。ダイビングのCカード講習でも多少の素潜りはしますが、肺の空気だけで何分も潜っていられるのは驚異でしかありません。
そのあとでまた、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』(岩波少年文庫)を読んで、レギュレータもダイブコンピュータもない時代によくあれだけ海の中のことを書けたものだと驚嘆しました。
海はとても美しいけれど、それはその怖さもよく知っておかなければならないのだと学びました。

今は陸で眺めるほう専門です。
とはいえ、ハワイやグアムには行ったことがありません。近場の海水浴か、砂浜のお散歩だけです。
貝殻を拾うのも好きです。でもなかなか、これというものに出くわしません。本当はさくら貝を拾いたいのです。去年の秋にチャレンジしました。同じ海岸で拾っていた人は4つ拾ったと見せてくれましたが、私はゼロです。

そのしばらくあと、鎌倉にある『LINO DROPS』さんのさくら貝のネックレスを買いました。
本当にきれいですね。
今度海に行くときにつけたいと思います。

コクトーの詩を書いたあとに何ですが、食べ物としての貝も大好きです。ほたて、さざえ、あわび、かき、みる貝、たいら貝、あおやぎ、赤貝、とり貝、あさり、はまぐり、コンク貝、ムール貝……こう書き続けるだけでお腹が空いてきます。
花より団子とはこのことですね。

いつか、海に行ける日を思って。

きのうもお籠りでした。
バラには日光浴をしてもらいました。


それではまた、ごひいきに。

おがたさわ
(尾方佐羽)

追伸 アメリカ南部の竜巻災害で被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

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