アート徒然草③保育士・絵画造形研修の感想&卒業生の言葉
数年前から保育園・こども園へ訪問し絵画造形研修の講師もしている緒方希です。今回は・・・
・訪問先の出来事
・研修会後、保育士の先生方から頂いた感想
・当教室の卒業生や保護者のみなさまの言葉
を綴ります。
園での絵画造形研修の内容については、以前のコラムで綴っています。
■保育園へ訪問~アート活動後の園児の変化
私がはじめて年長のクラスへ、出張アート&絵画研修講師として伺った時の話です。
はじめての絵の具での絵画活動中、ある園児が最後まで根気よく、しかもとても描写がユニークな絵を描いていたので、「凄いね!面白いね!」と私もワクワクしながら本人に伝えていました。
翌月、訪問した際に園長先生からこんな話を伺いました。
「先月、先生(私)が褒めてくれていた園児、今までとても消極的で、お話しもなかなかしてくれず、実は声も殆ど聞いたことなかったんですが、先日はじめてその園児から担任の方へ『延長保育したい』と言ってきたのです!言葉を発したこと、延長したい、と申し出てきたこと、本当に驚きました。アートでこんなに子どもが前向きに変化するのですね。私達も園児の良いところ(表現力)を見つけられたようで本当に嬉しかったです。アートの力って凄いです、ありがとうございます。」とおっしゃって下さいました。
私はアート活動をすることによって何が起こるか、プラスの変化をいろいろ実際に見てきていますが、その中でもひとつ大切なキーワードがあります。
それは……
『心の開放』です。
これが発動されると、周りにもプラスの連鎖がおこります。
■研修会~紙コップでアート&絵画造形よろず相談会
とある公立保育園にて、園児や先生方と一緒に1万個の紙コップを使ってアート活動を行った後、ふりかえりや、日ごろの絵画造形の疑問やお困りごとを、よろず相談として質疑応答をする、保育士さんの絵画造形研修を実施しました。
■絵画造形研修を受講後の保育士さんの感想
ーーー 研修後のアンケートより ーーー
紙コップだけで遊ぶと、こども達が苦手意識を持つことなくどの子も楽しめていました。自分がやってみると想像してつくることが意外と難しく、こどもの想像力の豊かさを改めて感じました。「造形」と言われると難しくとらえていましたが、まずは保育者が楽しみながら取り組めばいいのだと思うと気持ちが楽になりました。
製作のアイデアやディスプレイの仕方などとても参考になりました。日々の保育では、「こうしなければならない」と思ってしまうことが多く、まずは楽しく塗り重ねや塗り広げを楽しんでみようと思いました。
活動を通して、自由でいいことや褒めて自己肯定感を高めることや表現することの楽しさを学びました。工作と絵画の見本をどうするか、についてもとても分かりやすく教えていただき、先生のひきつける言葉がけが大変勉強になりました。また来ていただきたいです。
絵画の指導の仕方で「手や画板をどんどん汚していい」「汚れたのは頑張った証拠」という言葉が心に残りました。作品を残すことに意識がいってしまいがちですが、シンプルに造形を楽しむ、絵画を楽しむことの大切さを感じました。
廃材の環境構成について質問したのですが、その後早速アドバイス通り、素材を種類別に仕分けして子どもたちの様子を観察したところ、自発的に廃材で遊ぶこどもが増え、新たな発想が広がりました。相談してよかったです、ありがとうございました。
自分自身があまり器用ではなく子どもの頃から図工やモノづくりは好きではありませんでした。今回の研修でもとりあえず紙コップを積んでいたら、講師の先生から「近くの先生の作品とつなげてみたらフランスの街並みみたいに見えますね」を私にとって最高のヒントがいただけ、作りたいものが決まり近くの先生たちと協力して大作を作ることができました。きっとこどもたちの中にも私のように苦手意識があって手が止まる子もいると思いますが、そんな子たちへの声掛けの仕方やその大切に気づきました。
モノづくりに正解不正解はないという言葉は、図工が苦手なものにとって、前向きになれる言葉です。ありがとうございました。
どうでしょうか…先生方にも「心の開放」がおこったのかも!?
そうであれば私も嬉しいです。
さて、月1回のアート教室、コロコロキッズアートクラブのこども達の言葉に続きます。
■小学6年・卒業生の言葉
『私にとって絵は大好きなものです。先生と絵は私に大きな成長をさせてくれました。コロコロに習う前は絵に無関心だったけど、習ってまたちがうもう一人の自分に出会えました。そのもう一人の自分に出会わせてくれたのが、緒方先生です。画展に入選した時は褒めてくれて本当に嬉しかったです。私にとって5年間という長かったような短かったような時間で、先生がいなかったら…。と考えると想像もできません。本当にこの5年間ありがとうございました。もうコロコロを続けられないのは残念だけど、大きくなったら先生の所にお手伝いもこみで、また学びにいきたいと思っているので、その時はまたよろしくお願いします。』
『8年間ありがとうございました。コロコロクラブでは、なんでもとりあえずやってみようという気持ちをもつことができました。』
『教室でアートにふれた時間は私にとって宝物です。毎月教室に通うのがとても楽しみでした。もう教室で製作できないのはさみしいですが、これからも大好きなアートは続けていきます。』
『・・・これからも発想力をふくらませ、たくさんのことに挑戦しようと思います。子どもができたら、コロコロクラブに入会させます(笑)』
『毎月どんなことをするかワクワクだったし、色々な発見ができました。特に卒業制作のフランスの絵は、今までかいた中で一番、達成感がありました。とってもうれしかったです。
もう行けなくなってしまうのはさみしいですが、コロコロで学んだことを生かして中学校でもがんばります。』
■保護者のみなさまの言葉
『先生、長い間大変お世話になりました!!
子育ては、「アートと共に」をモットーの一つに、家庭でも活動していましたが、貴重な学童期に先生のもとで学ばせていただけたこと、本当に良かったなと。
私って、ほんまにいい選択をしたなと、しみじみ自分を褒めているところです(笑)。〇〇は、小さい子どもが大好きなようですので、今後もまた何かの時にはお手伝いさせていただけたらと思っております。先生もお体に気をつけて。これからもなが~くご活躍されますこと、楽しみにしております。ありがとうございました。』
『先日、ついに最後のコロコロを迎えてしまい「コロコロ終わりなん嫌やなー。やめたくないなー!」と言っていました。
この6年間、先生は私も知らない子どもの一面を見つけてくれました。
先生はこれからも〇〇にとって無条件で自分を「これ良いね!」って受け入れてくれる大事な存在だと思います。家族とはまた違う大事な絆を感じました。本人がコロコロクラブを「自由に表現できる場」だと話したのは6年間続けてきたからこそ、だんだん自由に表現できる場が少なくなるのを体感していて、だから尚更、コロコロの大事さを心と体で感じれたんだと思います。〇〇はこれからも先生の顔を見るとホッとしたり、小学生に戻った気持ちになって素直になれるはずです。また中学生のイベントがあれば、これからもよろしくお願い致します。』
■まとめ
わたしが、園へ絵画造形研修へ訪問するのは、実はある思いがあるからです。
それは、園の先生方が、
・アートには正解不正解がない
・こども達自らがワクワクして生みだしたものが最高傑作!
・見栄えの良い成果物よりも、完成するまでの過程(経験)が大切
・自分自身が楽しむと、自然と周りも楽しくなるはず
そんなことに気づいてくださると
先生方とこどもたちの
「心の解放」へとつながるのかも!?と…
私がコロコロクラブのこども達を笑顔にするには教室数の関係で人数に限りがあります、ですが、各地の園の先生方を笑顔にできたら、その先にいる、もっとたくさんのこども達もきっと笑顔になるはずです。
「心の解放」の先には何があるのか…
表現力、想像力、生きる力はもとより、
「笑顔=幸せ=愛」ではないかと思っています。
そんなプラスの連鎖をアートで期待できるからこそ、
絵画造形研修講師は自分の使命だとも思っています。
(もちろん、教室でのアート講師も私の使命です!)
『アートで育ちあい』
『つくるちからは 生きるちから』
天命を全うするその瞬間まで、何かしら生みだし続けていきたいと思います。
以上、
アート講師 徒然草でした♪
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