マガジンのカバー画像

記事紹介

79
私の写真、画像を使ってくださった方をマガジンでご紹介させていただきます。 これも何かのご縁です。 ご使用いただき、とても嬉しく思っています。 皆、思い思いの内容に、あ、これ良…
運営しているクリエイター

#詩

【詩】生姜焼き定食

【詩】生姜焼き定食

その食堂
メニュー、とは
お世辞にも言えない
油と日光で赤茶けた
お品書きが
壁一面に貼り付けてある
十年前から
まるで変わらない
おやじさんも
油と日光で赤茶けている
生姜焼き定食は
豚の小間切れを
玉ねぎでかさ増ししていて
それでもなぜか
ここじゃないとだめっていう
おそろしく不味い
生姜焼き定食

[詩] 守りたい幸せ

[詩] 守りたい幸せ

夜明け前
眠い目をこすり
おはよう愛する人

まだ起きぬ君の寝顔に
挨拶をして始まる朝

今日も幸せなんだと噛みしめる

繰り返される毎日が
マンネリという呪文で
支配されないように

当たり前ではないんだと
君がいるから僕がいる

今日も幸せなんだと噛みしめる

君がくれる無垢な愛が
僕の存在価値を高めて
ちっぽけな僕を強くする

この小さな世界の大きな幸せを守り続けたい

ありがとう愛する人

「唇に塗り込み」「星が落ちて」「頬の色」(詩)

「唇に塗り込み」「星が落ちて」「頬の色」(詩)


【唇に塗り込み】

分からないことからは手を引っこ抜いて
透明化を深める凹みに
この手をまっすぐにさしこんでみて
指先をくすぐる泡の小ささの細々
含まれているのは空気だけじゃない
あふれた光
白く
青く
淡く
つよい
私の皮膚にうたう
その一音ごとに唇をあてよう
さみしい方向を向かないで
いつでもこの先はずっと
かすれる願望すらも拭いとる

【星が落ちて】

私に落ちた星は
かえりたいようになく

もっとみる