気持ちだけでも現地前入り
旅先への移動時間。何をして過ごしていますか?
旅仲間とのおしゃべり?
観光地の下調べ?
これから始まる冒険に向けて寝溜め?
私は読書、とりわけこれから向かう地に関する本を読んでいることが多いです。
この読書は気持ちだけでも旅先にもう着いているような、生き霊を飛ばしているかのような気分が楽しめます(笑)
今日はそんな早る気持ちを胸に、到着直前まで読んでいた本をご紹介。
香港への旅
深夜特急
旅行記の金字塔と言っても過言ではないこちらの本は、香港・マカオへと向かう機内で読破。
そうだ旅に出よう!と職を辞して旅立った著者・沢木青年が見た中国返還前のエネルギッシュで猥雑な香港、そしてそこに暮らす人々との交流がありありと描かれ、機内で胸が熱くなりました。
沢木さんの行動力に感化されたのか、到着後の私は恐ろしいまでのガツガツ感をもって香港を彷徨い、本さながらの香港の人の親切さに触れたり、トラブルを起こしたり、忘れがたい旅となりました。
▼そんな私のドタバタ香港旅模様はこちら▼
台湾への旅
街道をゆく 40 台湾紀行
台湾への一人旅での機内で読みました。
司馬遼太郎先生が台湾を訪れ、歴史的エピソードを交えながら知的な解説が続きます。
私にはやや難しい箇所もありましたが、日本統治時代の台湾がそこここに紹介されていて、ほほぉ〜と勉強になった一冊。
特に水道整備を担当した日本人青年(確か20代もまだ半ばと大変お若い)の情熱にグッときました。
到着後、台北からひと足伸ばして鶯歌(イングー)で訪れた陶器博物館で、日本からもたらされた作陶技術が水栓トイレの便器に大いに役立てられた…と紹介されていて、この本とリンクする部分がありました。
こういう本と実際の旅との交差があるものだから、機内読書は止められないものです。
京都への旅
京都の平熱−哲学者の都市案内
京都出身の哲学者である著者・鷲田さんが京都市バス206番に乗りながら京都の街を優しい言葉で解説してくれます。
京都LOVERで知られる私ですが(笑)、もうこの本は上洛する飛行機でいつも読んでいるほど大っ好きな一冊!
「昔はこの辺りにこんなものがあってね。こんな人がいてね」といったエピソードトークもさることながら、「街とは」「ファッションとは」と、哲学者らしい切り込みを随所に挟んでくるので油断なりません。とても面白い。
特に街が段々とチェーン店の進出によって画一化されていく様を「街は空襲を受けている」と語った部分はいつも首がもげるほど頷いています。
前入り本に出会いたい
実は今年の秋、第一子となる男の子を出産したもので、以前のような遠出はもうしばらくお預けかな〜といった気配。
だからこそ本で気持ちだけでも旅先に前入りしたい〜と思っています。
あなた的前入り本、ありましたらぜひ教えて下さい!