福祉施設の夜勤7
前回の夜勤で疲れが溜まっていたのか、それとも3連勤の蓄積か、帰ってきて数時間した後に12時間眠り、その5.6時間後にはまた7時間ほど眠っていた。ほぼ寝て起きたらまた仕事、みたいな感覚で凄く憂鬱だった。
それでも精神刺激薬を流し込めば1時間後には働く心持ちが割かし(それでもボーッとしていたが)湧いてきた。薬というのは本当に凄い。
今日は本来初めての勤務のはずだった、新人の週一で夜勤を希望している人が熱が出て休んでしまった。その為3人体制で1階と2階を管理することになる。
3人で夜勤のことはそれなりにあるのだが、今日はほぼ全介助が必要な、車椅子の人がショートステイ(体験入居)してきていた。その人は機械浴で介助が必要だし、トイレの際も立つ時に1人じゃ中々立てない。それでもある程度は自分の力で立とうとしたりするので、管理人曰く「これは全介助ではない。一般的に全介助の人はもっと大変」と語っていた。それでもベッドに降ろす、ベッドから車椅子に移動する時には2人がかりで持ち上げなければならないし、正直しんどい。
まあその人が寝ている際、ベッドの外側に身体が寄ってしまい、落ちそうになって危険なので、僕の休憩中フリー(1階も2階も適宜して見る)の人が10分おきに確認していたらしい。大変な利用者が来てしまった。
同じく車椅子の人が2階にいるのだが、あと数日で他の病院に移動するらしく、「補助金狙いで入れたんだろうな」と僕と母親は推測した。簡単な話そういう人が利用者として居ると金になる。発言もほぼ難しく、今は2階にいる知的障害の方が1階に移動してくるので、これでは1階がとんでもなく大変になってしまう。気が滅入る。
フリーの人が僕の休憩が終わり本来休憩時間である時、「その人が心配だから私は1階で見てる。2階の人が休憩中だからそっちに入ってて」と言われた。僕としては楽だが、彼女の休憩時間はほぼ無い感じっぽくて大丈夫かとなった。聞いたら「全然平気だよ、ありがとう」と言っていたものの、流石にしんどくないか。ペーペーの僕にできることが特に無いのがなんとも言えない気分になる。
1階の知的障害の方が2人、わざわざ僕に挨拶をしに来てくれて、片方はおやすみなさいの時に僕の名前を覚えようと復唱していて愛らしかった。結構こういう嬉しいことをしてくれるのは、今の所知的を持っている人だけである。素直で純粋なんだ。知能が生まれつき劣っていようが、知能がある人が案外できない・しないことをしてくれたりする。その2人は世話人さんからも結構愛されている雰囲気がある。
2階は正直こういうことが無いので、やはり楽であり退屈だ。「どっちの階の方が担当したいか」と聞かれたら割と迷いそう。担当階のシフトをバラバラに入れられる今が良いのかもしれない。
僕は未だにそこそこしょうもないミスをするのだが、いつかちゃんと怒られそうで不安だ。細かいルールが多くてやったことの少ない作業は間違えやすい。まあそこは焦らず気楽にやっていこうと思う。
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