サルベージ
恋ふ
こふと言ふ ただの二文字も 吐きかねる うき世にあるを ありとやはいふ
ランドセル
ランドセル 背負ひし頃は 何もかも 加減乗除で 片付いており
風
風そよぎ ふわふわ揺れる 樹々の葉に 生きる速度を 落とす覚悟し
葉
溜息を ひとつついては 歩をとめて 樹々の葉音に 耳をあずくる
初恋
憧れを 恋と名づけて 頬染める 足取り軽く 乙女らはゆく
紅
誰が為に 慣れぬ紅ひく その指に 思ふ影すら 言へぬ世の常
2003.初夏
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USBに残っていた歌を発掘しました。すべて処分したと思っていたので、自分自身でも驚いています。
ほぼ古語辞典と活用表に頼りきりでしたけど、よく頑張ってたとあの頃の自分を褒めてやりたい気にもなります。(使い方があってるかどうかわかりかねます。)
自分の為に、若干修正しつつこちらに移植できればと…。
源氏物語から平安好きになり、歌人・伊勢が好きっていうだけで、古語で歌が詠めるようになりたいと思ったあの頃を思い出すことが出来たのも、noteに来たお陰です。