カゲロウ
夜半からの雨に蒸されて立ちのぼる「あいしている」がカゲロウに成る
あめつちに同化できずに饐えていく行く宛のないカタチナキモノ
************
朝一で開けた窓から入り込んできた熱気
まとわりつくような湿気
地にもとどまれず、空にものぼれず
行き場のない雨が夜のすべてを抱え込んだまま足掻いている
空に行くには陽が足りず
地はとどまれるほどの広さを持たず
発酵と腐敗のあいだをどうやって過ごそうかと
いろんなモノが漂っている
豪雨明けの朝
夜半からの雨に蒸されて立ちのぼる「あいしている」がカゲロウに成る
あめつちに同化できずに饐えていく行く宛のないカタチナキモノ
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朝一で開けた窓から入り込んできた熱気
まとわりつくような湿気
地にもとどまれず、空にものぼれず
行き場のない雨が夜のすべてを抱え込んだまま足掻いている
空に行くには陽が足りず
地はとどまれるほどの広さを持たず
発酵と腐敗のあいだをどうやって過ごそうかと
いろんなモノが漂っている
豪雨明けの朝