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糠漬けの巻


糠漬けを始めた。

「丁寧な暮らし」や「古き良きを大切に穏やかな暮らし」を目指してるわけじゃない。


毎日少しずつでも発酵食品を摂るにはどうしたらいい?

を何周もぐるぐる回ってたどり着いただけ。


糠漬けを始める時期としてはもう少しあと、気温が20度〜25度ぐらいになる初夏辺りがいいらしい。糠の発酵も進みやすくて、手軽に漬けられる野菜類も多く出回る頃だから。

「そっかぁ、時期が悪いかぁ」なんて今は諦めて気持ちと時期がピッタリ会うのを待とうなんて考えたりしたら、夏が過ぎまた冬が来て「結局やらなかったな」って自己嫌悪の種が発芽してすくすくと育つだけ。自分のことは自分が一番よく知ってる。


時期がなんだ!

アタシは今やりたいんだ!

思い立ったんだからやってみよう!


今までも何度かチャレンジしたことはあった。

糠を買ってきて塩に水、唐辛子や昆布やらを混ぜて野菜クズを漬けて…

美味しい糠漬けができるまでに床を育てるのも、美味しくなったその味を維持するのも大変で、最終的には破棄 を繰り返してきた。

なのに、またやろうとしてる。ホント懲りない。

見よう見まねじゃなく、一度調べてみるかと動いた結果に得たのは、初めに書いた時期の悪さだった。


でも今回はめげないんだからね!

さらにネットを流離ってると、出てくる出てくるすぐに使える糠床商品。

随分前から、袋入りの糠床が流行っているのは知ってた。冷蔵庫で出来るというのも聞いたことはあった。

…てことは?

冷蔵庫内に季節はない。

これ買う?

いや、反則だろ!ちゃんと最初からやらなきゃ。


糠やら塩やらバラバラに買っても材料費はそれなりに掛かるぞ?
一から自分で作る必要はどこにある?

何にこだわってるんだ?

手抜きだろ!

手抜きじゃない!

簡略化!合理的!


自分と自分の押し問答。


レビューには、美味いやら不味いやら臭いやら様々なコメントがある。どれを見ても。

そゃあ、すぐに食べられるとは言ったって、味なんてのには好みがある。どれか良いかなんてのはやってみなけりゃ分からない。

やらずに悩んでても何も進まないじゃん!



ポチっ!!

有り難い世の中になったもので、翌日には袋入りの糠床が届いた。

ウキウキしながら袋を開けると少し硬めの糠床が。お試しに冷蔵庫にあった野菜グググっと床に押し込んでみた。


次の日にあげた大根と人参は浅すぎた。2回目に着けた白菜は失敗した。

十日ほどあれこれ繰り返した結果、胡瓜や茄子の半切りは一日、大根や人参や丸ごとの茄子は2日から3日。


冷蔵庫に入れっぱなしでも、程よく柔らかくなってきた。我流でやった時よりも状態は良さげ。

そろそろ追い糠をしたり水分をとったりした方がいいかもしれない。


いつまで続くか分からないけど、色々試してみようとは今のところ思ってる。




手間を惜しまないってことが素晴らしいことのように言われがちだけど、端折れるとこは端折ればいい。

だいたい「一から」や「最初から」の「一」や「最初」ってどこ?何目線?

糠を手に入れるために、田植えして米作って精米して…ってできないじゃん。そもそも田んぼなんて作れないじゃん。

なんて、自分に向かって屁理屈をこねて納得させたり。

糠を買うことと糠床を買うことに大差はない…というのが苧環の結論。
















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