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子宮を持つということ


ひと月もかけて育てた粘膜を自ら剥がし捨て去る痛み

何のため誰のためだと自問せり我が身苛む痛み永劫



noteをはじめネットを流離っていると、PMSの嘆きのような文章を時折り見掛ける。辛いことを辛いと発信できるようになったんだと、既にその世界に身を置かない身としては、良いことだ…と、マジで思う。生理ちゃんとかいう漫画が切っ掛けなのかな?それより前に、何かで取り上げられたりしたのかな?


秘されて当然。口にするものじゃない。

そういう中を生きてきた。

古典にも「月の障り」とか「月の穢れ」なんて言葉で出てきたりする生理。
「障り」という表現は、体調不良なんかの時に使われることもあるみたいだから良しとしても、「穢れ」って!と、突っ込みたくなるけど、まぁ、拠り所とされているものが、色々と違うので。

平安時代の上流階級の御姫様などは、「月の障り」の間は「塗籠」に閉じこもったりしてる描写もあったと思う。(記憶だけで書いてますんで、違ったらすいません。と先に謝っておきます。)

「塗籠」って、家の中にある蔵とでも言えばいいのかな?土壁に囲まれた閉鎖的な空間。元々、この頃の家屋内には壁というものがあまり存在しないので。

出血=死と考え連想させる時代だったので、家の奥深くに隠すというのは、護るという意味合いもあったのかもしれないけど。

「月の障り」で調べても、昔の色々な風俗が分かって面白いかもしれない。(やり始めると止まらなくなるので、アタシはこれ以上先には進みませんが)



アタシの場合は、こういうことをきちんと教えてもらった記憶もなければ、友人と共有した記憶もない。

言われてきた言葉はたった一つ。

「病気じゃないんだから」

これだけ。

幸いアタシは、その当時も動けないほどの苦痛や体調不良に見舞われることなくやってこれたから、この「病気じゃないんだから」の言葉でやり過ごせてきたんだと思う。

重い、軽い

これも秤にかけて計れるようなものじゃない。

同じ子宮を持つ者としても、他人さんの痛みは所詮わからない。

ただ、そうじゃない人も理解しようとする心がけが必要ではないかと。

恥ずかしながら、きちんと教えてやらなければと思いつつ、息子たちとそういう話を面と向かってしたこともないダメな母親である。

ただ、どこで教わったのか、それとも時代なのか(この言葉嫌いだけど、まぁ仕方ない)、彼らは普通に「生理」と口にする。

子持ちの息子の方は、お嫁ちゃんのPMS時に我が家に子連れで避難してきたりする。笑

しんどい…眠い…辛い…

を繰り返すお嫁ちゃんを休ますために、自分は何もしてやられることがないから…と言って。(我が家ではこれを嫁の休日と呼んでます。)

親がきちんと教えてやれなかったことを、きちんと口にして息子に伝えてくれているお嫁ちゃんには、感謝である。

一方、同居人はというと、アタシと同じくまともに学んでこなかった世代なものだから、

みんなあるんやろ?
痛み止めとかあるやろ?
犬とか猫とか動物はどうしてるん?

などと、不用意な発言をしてアタシを苛つかせる。
動物愛護が叫ばれてはいるけど、今ここで比較対象として持ち出すのがそれか?!と。他所では言わないようにと釘を刺しておいた。


結局、持たない者は想像するしかなく、持っていてももう縁のなくなった者は、わが身の内にその感覚を蘇らせるしかない。

ちなみに従姉は、中学生の時に腹痛で病院に掛かり、子宮から膣に向けての道(?)が無いことが判明して手術している。持つ者の中には、こういうケースもある。彼女はその後子どもを2人産んでいるので、手術で何とかなったケースなんだろう。


「血の膜が剥がれるんだから、痛くて当たり前」

小学校の時、家庭科の先生が放ったこの一言に、すごくショックを受けた。でも、一番言い得てると思う。

外傷じゃない、体の中のこと、見えない

持たない人に分かってもらうには、どんな喩えがいいのだろうか?と、考えてみても、うまい表現が浮かばない。

口の中の薄皮が剥がれるのとも違うし、抜歯の痛みでもない。

痛みを感じている場所を直接手で押さえたり、薬を塗ったりできないもどかしさ。

妊婦体験や老人体験なんかの装具はあるみたいだから、月経体験なんていうのもあればいいのに。




まぁ、何が言いたいかというと、別に弱いから守ってだとか、男だから女だからとか言いたいわけでもなくて。

それぞれ生まれた時に授かってしまった身体的特徴に自らの力だけで抗うような時代でもないんじゃないですか?と。

辛いときは辛いと言いましょう。

アナタのその我慢からは何も生まれません。

って、思うわけです。


追記】

是非、コメント欄も読んで頂きたく。
よければ、気楽にコメント残して行ってください♪

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