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台所作文

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31文字以上の日常と空想と想像がごちゃごちゃと
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記事一覧

玉ですらなく…

味噌汁を一人分だけ作るのはものすごく面倒。フリーズドライの味噌汁でも充分美味しいけど懐に…

苧環
10か月前
14

結婚=同居?

足踏みをしているようだと言ったとて「貴女の思考」と返されるだけ ******** 結婚=…

苧環
10か月前
17

消え物が一番

何度目かのお嫁ちゃん2への誕プレ選び。 何にしよーかなーと悩むこと数ヶ月。 あ!と思ったも…

苧環
11か月前
16

スクラップ

ばらばらに壊れた音が 昔奏でたメロディを 繋がりを忘れた言葉が 耳に馴染んだ文字たちを こ…

苧環
11か月前
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問う

言葉でヒトをさしたなら こだまとなって返るはず ナイフでヒトをさしたなら きっと返り血浴び…

苧環
1年前
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言葉

取っ替え引っ替え並べかえても誰かの手元に届く前には砂塵となってしまう イキモノでナマモノ…

苧環
1年前
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冬の風景

四角い花のモチーフを繋いだ毛糸の上掛けと布団を捲ると奥の方に火鉢が置いてある。  記憶の片隅に残る一番古いこたつの映像。 赤外線の赤い光に照らされることもない薄暗いこたつの中は、今のフラットヒーターのそれに似てるかもしれない。 足を伸ばさないようにというのが、その頃の決まりというか、親の教えだった。火鉢に足があたると火傷してしまうから。 足があたらないようにおそるおそる、少しでも長く足を伸ばせるよう向きを探った。 こたつの中には、時折り火鉢以外の物も紛れ込んでいる。

掛ける言葉を持ち合わせていない 見慣れた風景のはずなのに だけれど、路端に咲く花々や雲の流…

苧環
2年前
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あうあうあう と

海原を漂う氷の上で鳴く 海獣なのかと考える あうあうあう 出会ってこその合うであり 通じて…

苧環
2年前
16

良かったね とは言えなくて 楽しかったんだね とは言えなくて 湧きあがる思いをそのまま 放り…

苧環
2年前
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鎮痛剤

切れたぞと静かに叫ぶ血の声に向かうキッチン夜更けにひとり 安静の二文字にすがり今日もまた…

苧環
2年前
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境界線探し

これ赤かな? 赤ちゃう? ピンクやろ? いや、マゼンダやろ? じゃ、赤紫ってこと? 数ヶ月前…

苧環
2年前
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私のもの

私のものにはならない笑顔 私のものにはならない匂い 私のものにはならない眼差し 私のものに…

苧環
2年前
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胴吹き桜

手折られる枝を持たない胴吹きが一番弱くて一番強い いとけなく揺れる胴吹き桜から出口必ずあるとの声が 胴吹きの桜に倣う世知辛き世を生きゆける術と覚悟と 満開の桜天井に目もくれず胴吹き桜を愛でる人影 儚げと囁く主らは知らぬこと如何に生きるか如何に繋ぐか ******************** ぴょこんと幹から直接咲いている桜を「胴吹き桜」と呼ぶらしい。かなりの確率で見掛ける花姿なのに、今まで呼び名なんて気に掛けたこともなかった。 画が自分の中にあるだけで用が足せて