2025/1/16〜20 詩〜Xより
「化けの衣」 〚お題 六畳一間さん〛
真銀に隠した本性は
春は桃色に染め直す
恋花纏って煙に巻く
花弁舞うは化けの衣
身を焦がして衣替え
葉の紅葉に頬を染め
貴方恋しや愛しやと
愛を詠うのは九尾狐
溢れそうな想い心に
降る白雪に身を隠す
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〚写真 綿帽子さん〛
太陽の恵み
その身に受けて育った稲穂
黄金色に色付いて
太陽と共演を果たす
照れた太陽茜に染まり
稲穂茜の海と化す
二つの恵み
この身に受けて育った私 自然の色付き景色に 詠い触れたいと願う
触れた心茜に染まり
茜頬して海を游ぐ
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〚写真 綿帽子さん〛
はじまりは
とても小さな音でした
手をふれることもためらい
眺めているだけの日々
やがて小さな花が咲く
勇気なんてモノを
ふり絞って伸ばした手
始まりは無邪気に
まわって奏でる音に鳴りました
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〚奇談戯草さん〛
真っ赤なモノが
飛び散るはずが
其処に在るのは
真っ黒なモノで
露顕した内側は
いのちを奪って
降り積もる白は
すべてを隠した
白が去った後に
其処にある筈の
黒もしくは赤は
跡形も無く消え
黒を露顕せし者
生きた屍の様に
真っ暗な部屋で
何か呟いている
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〚イラスト NEKOさん〛
もう この躰はいらぬ
時を遡ろうが
男も女も然程変わらず
人は等しく愚かで
そして等しく弱いのだ
それは我も変わらぬ
戻ろういきている時へ
我より強き君がいる時へ
そして弱き君がいきている時へ
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〚写真 綿帽子さん〛
見上げた鉄塔に呟いた
背高のっぽのお前でも
それでも雲に届かない
広がる雲も光の元には
遠く及ばないし遮るも
簡単にはいかないのな
上には上がいるもんだ
ひと伸びして微笑んで
歩く足取りは軽やかに
差し込む光を綺麗だと
ねっ鉄塔などと呟いた
きっと私はもう大丈夫
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「もしも明日が来ないなら」
〚題 深夜の二時間作詩 さん〛
夢を見ていたいの
それには明日が必要なの
貴方との夢を見ていたいの
もしも それが叶わないのなら
私の明日は必要ないわ
ずっと睡ったままで
夢の中にいたいの
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〚写真 綿帽子さん〛
そよ風に戯れられながら
本を読んでいる貴方が視える
木漏れ日を楽しんで
横になっている貴方がいる
其処に私を書き足したいよ
背中を預けて本を読む
横になるならひざ枕する
全て夢のまま
貴方の耳には葉音だけ届く
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「スピカ」 〚お題 言葉の添え木 さん〛
黄金に風が通りすがり
実りの海が揺れている
夜空の女神は微笑んで
祝福の輝き魅せている
貴方と見ていた真珠星
あれは春の夜の想い出
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〚写真 綿帽子さん〛
届くはずない憧れに
伸ばし続ける思いの丈
身の程知らずと
伸ばさぬモノに
この想い理解出来る訳など無し
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「月と恋衣」 〚お題 願い花月香さん〛
短歌にしてみました
君恋し
月仰ぎ見て 恋衣
届かぬ想い 泪に濡れて
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