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何かに悩んだら歯を磨き、風呂掃除をすればいい

マガジン「理系に愛はわからない」
今日は人間関係の悩みに目を向けてみます。

人生には何かに悩むことが数多くあります。
現代社会の多くの悩みは「自分と他人との関係」に起因しています。
経済や実力など、自分の実力や努力で解決できる問題は、悩むことはあっても長期の悩みにはならないでしょう。生命の基盤を危うくするような悩み、例えば生まれつきの病弱や事故や身体の障害を除けば、悩みとして露出する要素は微々たるものであるし、努力で解決する問題は真剣に生きていれば実力がつくものです。それができる人々であれば悩むことは少ないはず。
しかし他人が絡む、他人に振り回されるような事件、事故といった要素は実力だけではどうにもならないですね。これはときに自己肯定感や自己効力感といった自己否定につながる悩みになり、どんな人でもデプレッション(英: depression;抑うつ状態:ヨクウツ状態。気分が落ち込み、活動を嫌っている状況、そのため思考、行動、感情、幸福感に影響が出ている状況)を生みます。
今日は、そんな事があったときにどうすればいいかについて、まとめてみました。

自分の歯の本数を数えたことがあるか

ところで
今のあなたは「自分の歯が何本あるか」という質問に答えられますか?
毎日使っているであろう「人間の歯」です。
鏡を見れば数えられないわけでもないですよね。
知識として知っているのでもいい、数えたことがあるか、という質問なんですが、意外とみなさん、知らないみたいです。

正解としては、親知らずが全く生えていなければ28本、です。
私は親知らずが存在しません(進化してしまったらしいです)、かつ昨年、親の介護で振り回されているうちに、右の第二大臼歯に異変が起きているのに気づかずに失ってしまいました。なので「27本」です。

私は幼少期に顔面から落下する大事故をしてしまい、そこから大変な口腔外科手術をして歯を矯正したりして生きてきたので、歯についてのケアはしっかりしている方です。歯磨きは3分。定期検診も行います。私の年齢で「ここまで健康な歯を維持しているひとはそこまで居らっしゃらないですよ」…と、自分のことを担当している歯科医は揃って同じことをおっしゃいますが、歯科医組合で示し合わせているんでしょうか。

それでも「親の介護」のような問題が振りかぶさってくると、精神を持っていかれます。みるみるうちに歯磨きの時間は短くなり、デンタルケアは雑になり、謎の痛みや違和感があるにもかかわらず、原因も考えず、治療にもいけずに我慢してしまった経験があります。
謎の痛みが肩や国に走り続け、神経内科にいきました。CTやMRIを撮影してもわからず、大学病院の口腔外科で精密検査をしてみてもわからず。結局は第一大臼歯に「レントゲンに映りづらい位置にマイクロクラックが入っていた」という状態をかなり進行した状態で歯科医が発見しました。完璧な歯の状態を保ってきたはずの自分が「親の介護」という外乱で、大切な第二大臼歯を失ってしまいました。これは喪失感が大きい出来事でした。

結局のところ、歯のマイクロクラックも、介護のような他者の問題(家族の問題ではあるが)であったとしても「自分がしっかりしていなければ、解決できない」、ということを学びました。私のような若輩者が介護のような「どうしようもない他人(親)」、つまり他者に貢献しようと思うのであれば、なおさら、自己の経済基盤とともに、身体つまりセルフケアには盤石な体制を持っていなければならない、ということを学びました。歯磨きはその状態を把握するうえでわかりやすい習慣です。自分のことをよくわかっているかどうか、そういう話をします。

歯科医は私におっしゃいます。
『歯間ブラシをしっかりとしてくださいね』
その担当の歯科医さんに「歯と歯の間はいくつあるのか?」という質問をしてみました。だって、何箇所あるのかわからないと歯間ブラシでお手入れするときにわからないじゃないか。工数を見積もりしたい。

おそらく自分と同じぐらいの年齢の白髪の女性歯科医さんは『うーん』と言って、即答できなかったです。歯科医でも即答できない問題なのかこれは。
眼の前の私のレントゲン写真をつつきながら「いちにいさん・・・」といって数えてくれました。
おもしろいのでみんなも一緒に数えてみよう。

(筆者描き下ろしです)

人間は自分のパーツ数を数えたくない

こんな単純な話なのに、意外と数える気が起きないですよね。
「一個、ニ個、たくさん…」という気持ちにならないでしょうか。私はなります。
人間というのは意外と自分のことをカウンタブルに理解したくない存在かもしれないですね。

解答としては、歯と歯の間という意味では13箇所あります。

数列で解いてもいいです。
片側n本の歯と歯の間は2n-1でn=7です。
上下があるので (2n-1)x2=26箇所あります。
親知らずがあるひとは15x2=30箇所になるはずです。
私は歯の裏もきちんと磨くので数に入れています。
つまり「だいたい30箇所」でいいとおもいます。

なお、フロスや歯間ブラシは歯の間に通せばいいということではなく、前側と後ろ側をしっかりと「磨く」ので図のようなV字にしています。もちろん内側から磨きづらい面を攻めることも忘れたくはないですよね。

そんなわけで歯磨きは3分あっても足りない大切なセルフケアなのです。

夜は歯医者さんで売っているこれを使っています。

※歯医者で買ったほうが安い、という不思議な商品です。

ついでに風呂掃除をしよう

歯磨きに時間をかけるとなると、洗面台の前よりは風呂場の方が良いです。ヨダレが垂れますから。ついでに、おなじようなところでもうひとつ自己肯定感、自己効力感、そして軽い運動になるのが「風呂掃除」です。

どんなに丁寧に使っていても風呂場は汚れるものです。鏡は曇り、自己反省をするための目は雲ります。せっかくのリフレッシュの場であるから、週に一度は風呂場を磨いてみることをおすすめしたいところです。道具としては交換になった古い歯ブラシと適当な風呂場洗剤とスポンジがあれば十分ですね。

お気に入りはこれ。一度買ったらぜんぜん使い切れない。
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なお気合を入れて、完璧に掃除をしようと思う必要はないです。週に一度、ちょっと周囲に歯科医を向けて、「こんなところが汚れるのか~」「この前キレイにしたのにな~」と観察しながら、立ったり座ったりしながらゴシゴシするだけでいいと思います。ときどき天井とか、出入り口の溝とか、排気口とか、変わったところをやればよいです。
自分から見えない歯を丁寧にケアできたあなたであれば、同じ歯ブラシを使って、見える場所をキレイにすることなど造作もないはずです。しかもシャワーを浴びながらなので、けっこう血流が回っていい運動になります。

それができたら、あとは机の上を片付けたり、気持ちを整理したりする時間にあてたらいいですね。血流が回ってきたところで散歩に出てもいいし、庭の草刈りなどをやってみても素敵です。

自己肯定感はこうやって、他人の関与がまったくない、自分を愛することだけで積み上げることができます。
「美しくなりたい!」みたいな強いモチベーションがなくても、歯を磨くことぐらいはできる自分でいたいですよね。「歯医者に行くのめんどくさいし痛いからな」というマイナスからのスタートでもいいと思います。
そこからセルフケアという作業を通して、数が数えられるようになれば、しめたもので、「歯間はだいたい30箇所」とおぼえて作業すればいいでしょう。5箇所や10箇所ではなく30箇所もある、と認識するだけでもいい。一度で全部やろうと思わなくてもいい。風呂場掃除もそう。完璧にしようと思う必要はまったくない、やらないよりやったほうがいいし、
「自分はキレイなほうが好きなんだ」と認識するだけでもいいです。

自己肯定感と自己効力感を高めるコツ

自己効力感(self-efficacy)は、目標達成に対して「自分ならできる」「きっとうまくいく」と信じることができる認知能力のことです。 それに対し、自己肯定感は無条件に自分の存在価値を認めることができる「感情」を指します。
他者要因で喪失感が大きい出来事などがあると、自己肯定感と自己効力感のどっちも失われることがあります。

自己肯定感は学習や筋トレなどで積み上げる事ができますが、それもできない時は上記のように歯磨きぐらいからはじめてみるのもいいかもしれません。自分の存在価値を認めていきましょう。

そして、そもそもの悩みが他者や他者との関係が原因の場合、自分の中で反省しても自己否定感が高まるだけでたいへんよろしくないですね。ヨクウツ、デプレッション状態とは、「気分が落ち込んで何にもする気になれない」、「憂鬱な気分」などの心の状態が強くなり、様々な精神症状や身体症状がみられることであり、自己肯定感が低くなると、自己効力感つまり、自分ならできる、きっとうまくいく、を信じることができなくなる事があります。

もしあなたが何かしらの悩みや問題を抱えているとして…


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