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太る?太らない?ラツーダによる変化【体験談】

双極性障害(Ⅰ型)の七凪です。
薬は少量でもかなりよく効く体質です。

双極性障害と診断されてから初めて飲んだお薬はラツーダ(ルラシドン)でした。
過去形で書いているのは、今はもう飲んでいないからです。
結論から言うと私には合いませんでした。

この記事では私が感じた効果と副作用などについて綴っております。

私は医療従事者ではなく、薬の効果にはかなり大きな個人差があります。
この記事はあくまで一つの体験談としてお読みいただけましたら幸いです。

ラツーダが処方された理由

ラツーダは双極性障害だとうつ状態に対して処方されるお薬です。
他にもいくつかお薬がある中、なぜラツーダが選ばれたかといいますと…

私が「絶対に太りたくたい!!!」と医師に主張したからです。
太ることが嫌というレベルではなく、恐怖があるんです。

事前に調べていたのですが、双極性障害に対して処方されるお薬はほとんどが体重増加をもたらすものなんです。
しかも数キロレベルではなく、数十キロ単位で増える方もいらっしゃるようで…

そんな中、ラツーダは太りにくいからと処方していただきました。
鬱を持ち上げてくれる効果と太りにくさに期待して、服薬を開始しました。

ラツーダの作用、副作用

はじめは1日1錠(20mg)からスタートし、2週間後に2錠(40mg)へ増量、その後副作用の関係で1/2錠(10mg)に落ち着きました。
全部で半年間服用していました。

肝心の鬱に対する作用ですが、2錠(40mg)でも「飲まないよりはマシかな…?」という程度でした。
飲まないよりは少し動けるような、若干絶望感が薄れたような…?
でもはっきりと「効いた!」とは言えない、微妙な体感でした。

その割に1/2錠(10mg)でもけっこうな副作用を感じました。

副作用1: アカシジア

アカシジアとは、体がむずむずしたり、心がそわそわしたりといった不快感によって、じっとしているのが難しくなる症状のことです。

2錠(40mg)の服用を始めた頃に身体症状が現れました。

この感覚は言葉にするのが難しく、そこそこいろんな病気を経験してきましたが、初めての感覚でした。
私の場合ですが、ムズムズ脚症候群とも違っているように感じました。
特に寝る前の不快感がひどく、ずっと寝返りを打ち続けたり、脚を動かしたりしていました。

アカシジア改善のために薬が1錠(20mg)に減ったのですが、今度は精神症状が目立つようになりました。

うつ状態で体が重いのに「動かなきゃ、何かしなきゃ」と心だけがソワソワと忙しく、何かしらの作業をし続けないと落ち着かない状態でした。

1/2錠の10mgに減って、やっとアカシジアはなくなりました。

副作用2: ひどい便秘

※汚い話が出てきます。苦手な方はご注意ください。

もともとたまに便秘になるような体質ではありましたが、ラツーダの副作用による便秘は想像を超えてきました。

「腸が沈黙している」と表現するのがぴったりでした。

5日に1回、とても硬い便が少量出るか出ないかくらいで、毎日苦しい思いをしました。

便秘薬に酸化マグネシウムというものがあります。
普段はほんの少量でも下痢気味になるくらいよく効くのですが、ラツーダを飲んでいる間は規定の量を飲んでもほぼ効きませんでした。

ちなみにラツーダを1/2錠に減らしても全く改善しませんでした。

副作用3: 眠りが浅くなる

ラツーダを飲み始めてから顕著に中途覚醒と悪夢が増えました。

前述したアカシジアを乗り越えてやっと眠れた…と思ったらすぐに目が覚める。
それ以降も2-3時間ごとに目が覚める。
せっかく眠れても嫌な夢ばかりみる。

ラツーダを飲んでいる間は「寝ても覚めても地獄」と表現できそうな日々を送っていました。

副作用4: 食欲増進

お待たせしました。おそらくみなさまが1番気にしているであろう体重のお話です。

ラツーダによる食欲増進作用は他の抗精神病薬に比べると少ないそうなのですが、私は1/2錠でも十分に増進しました

普段は朝ごはんを食べるか食べないか半々くらい。
そして1人前を完食できないくらいの、どちらかというと小食なタイプです。
冬季うつにより食欲が増進しても、やっと1人前を食べられるくらいで済んでいました。

それがラツーダを飲むようになってから、1人前は食べられて当たり前、ごはんは大盛り(230g前後)をペロリと完食するし、食後しばらくするともうお腹が空いてくるようになりました。

ものすごく我慢しても1日4〜5食になっていました。
当然体重もみるみる増えていき、人に「丸くなったね〜」と指摘されるほどになりました。
体重を測るのが怖くて体重計には乗らなかったのですが、少なく見積もっても半年で8kgは増えました。

食欲について、余談

実は食欲増進の副作用は同時に飲んでいた炭酸リチウムのせいだと思い込んでいました。
とあるサイトに、リチウムには食欲亢進の作用があると書いてあったのです。

でも主治医に相談したところ「リチウムにはほとんどそういった作用はなく、考えにくい。ラツーダが原因だろう。」との回答をいただきました。

その頃ラツーダは太らないと信じきっていたので驚きました。

服薬中止へ

主治医の指示のもと薬を中止すると、食欲をはじめ、それまで悩まされていた副作用は嘘のように消えてくれました。

鬱も特に悪化はしなかったため、飲まなくても一緒だったかもな…と拍子抜けしました。

現在のお薬と個人差について

ラツーダ以外にもいくつかのお薬を試して、現在レキサルティとミルタザピンで落ち着きそう、という状況です。

どちらもラツーダよりも太りやすい印象のお薬ですが(※私調べ)、今のところ止められないほどの食欲や大きな体重増加は感じていません。

かなり太りやすいらしいクエチアピンやオランザピンでも、体重増加がない方もいらっしゃるようです。
逆にラツーダのように太りにくいはずの薬でもしっかり太った私のような者もいます。

副作用の出方には大きな個人差があるんだなと、かなり勉強になり、薬を飲む前から作用・副作用を決めつけないようにしようと思いました。

おわりに

ここまでご覧いただきありがとうございました。

ラツーダで特に太らなかった方や、鬱がちゃんと改善したという方もたくさんいらっしゃいます。
薬の合う合わないには大きな個人差があり、試してみないとわかりません。

ですが試してみて、不快な副作用が出るようでしたら、迷わず主治医に相談なさってくださいね。

この体験談が少しでも参考になっていましたら幸いです。

おすすめリンク

お薬について素人にもわかる範囲で詳しく解説してくださっているサイト様です。いつも参考にしています。

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