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『きみの色』と『海に眠るダイヤモンド』が描く「長崎」と「理解されない共同体」の物語
昨日、映画『きみの色』をやっと観ることができた。作品のなかでとくに気になったのは、長崎の描写だ。というのもつい先日、長崎の島をひとつの主題に据えたドラマ『海に眠るダイヤモンド』を観たところだったからだ。
長崎という街に刻まれた歴史が、なぜか2024年になって、日本のエンタメのメジャーシーンを担うふたつの作品に登場していること、――完全の偶然の一致なのだろうが、それでも奇妙な偶然だな、と私は思っている。
『きみの色』は、長崎のミッションスクールに通うトツ子、中退したきみ、そして長崎の離島に住むルイが三人でバンドを組む物語である。このトツ子という少女の信心深さがちょっと観ていて不思議なほどで、彼女の十字を切る美しい動作は、本作の核を担っているようにも見える。さらにミッションスクールのシスター日吉子が重要な役割を果たす。
つまりは、本作の舞台が長崎という街になった意味のひとつ。それはキリスト教の信仰が身近にあることなのだろう。
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