本の仕事と運動習慣|独立日記 本屋への道026
2025.1.7(火)
今日は蹴りぞめ。キックボクシングのジムで朝練予定。キックを始めてからもうすぐ3年になる。中学や高校で部活に明け暮れた日々が、プレイバックしているかのようだった。
社会人になってから20数年。スポーツとは疎遠になってしまったが、書店員時代は、人手不足でフロアの端から端まで歩きまわったり、毎日大量に入荷する新刊の棚入れをしたり、毎日が運動だった。チェーンの大型店は、ほぼ肉体労働なのだ。編集者になってからは、取材で歩き回ることはあっても、普段はデスクワークなので一気に運動もしなくなった。
書店員時代には腰痛を、編集者時代にはヘルニアをやった。ヘルニア後は怖くて安静にしていたら、動かないことでますます悪化させていたりした。本屋(もしくは出版)と腰痛をテーマに本が1冊書けるほど、永遠の悩みの種なのだ。
坂口恭平さんの『土になる』を読んでいたら、やはり腰痛で整体に通っているらしく、立って書くようになったら楽になったというのだ。試してみたい。
畑をやり始めたら、鬱が明けている時間が長いと書かれていた。運動は身体だけでなく、精神にも効くのだ。頭を使って書いたり考えたりする仕事、心と手を使って描く仕事、体を使って生きる仕事。その3つの調和に、健康の秘訣があるのではないかと思った。
毎日、日記などの文章を書いていると、バランス的に運動したくなってくる。圧倒的に文系が多い本の業界だが、運動習慣のある人もいるんじゃないかと思って考えてみると……
一番最初に思い浮かんだのは、たぶん日本一有名な走る作家・村上春樹。作家も走っている。
そして最近〈《日本一走る本屋》Readin'Writin' BOOK STORE〉と名乗り始めた落合さんも走っている。本屋も走っていた。たしか新聞記者時代にはスポーツ系の記事も担当されていたはず。
見えてくると次々に見つかるの法則で、今度はサッカーだ。秋月圓さんの『夏葉社日記』を読んでいたら、島田さんとサッカーの話で打ち解けていく様子が描かれていて、本全体にサッカーが漂っていた。
ご自身もサッカー歴28年のガチ勢。編集者も走っていた。作家も本屋も編集者も走っているのだ。ということは……
本の営業マンも走っていた。本の雑誌の炎の営業マン・杉江さんだ。営業日誌をまとめた本も出版されている。やはり書きながら走っているのだ。
ああ。私も見習わなくては。ダレまくっている朝のルーティンを見直そう。まずは起きて着替えたら、珈琲を淹れよう。2時間日記を書く。1時間キックの朝練に行く。1日のスタートがこんなふうに切れたら最高だ。
よし、朝練に行ってきます!