栄養でメンタルは変えられる!?
よく未病予防栄養学®️の勉強会でも出る話題なのですが、栄養素はメンタルにもかなり強く関連してるし、影響しているというお話です。
結論から言うと、栄養だけで必ずメンタルが良くなりますとは言い切れませんが、栄養素を満たすことで良くなる人はかなり多いのではないかなと考えます。
最近はメンタルの不調によるニュースも多いので知識として知っておいていただきたいお話でもあります。
これを話すにはメンタル(気分)とは何か?という部分を理解しておくことが重要かと思います。
それに関わるのは「神経伝達物質」というものを少し理解しておきましょう。
ニューロンはヒトの脳の神経を構成する細胞です。変な形をしていますが、細胞なのでミトコンドリアや核などもあります。細胞は丸っこいイメージがあるかと思いますがその形は様々なんです。
そして、このニューロン同士は完全につながっているわけではないです。わずかな隙間(シナプス間隙)がありその間で受け渡しされているのが「神経伝達物質」です。
どんな物質が、そこに受け渡されるかによって感情などが変わってきます。
ここで重要なのは、飛び交う物質によってヒトを気分を興奮させるものや抑制させるものがあるということです。
興奮系で有名なものには「ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、アセチルコリン、グルタミン酸、セロトニンなど」があり、抑制系には「GABA(γ-アミノ酪酸)、グリシン」などがあります。
栄養領域に詳しい方なら「グルタミン酸ってアミノ酸(タンパク質)じゃないの?」「あー、旨味調味料に含まれているやつね。」となると思いますが、グルタミン酸は脳の興奮物質となるため摂りすぎには注意が必要です。
これが「〇の素」などの摂りすぎには注意しましょう。と言われる理由なのです。
サプリメントなどでも「グルタミン酸マグネシウム」などありますが、これを知っていれば、少し避けたいなとなりますよね。
ちなみに、セロトニンは気分を落ち着けたりするイメージがあるので抑制系と思いますが、興奮系(ドーパミンとノルアドレナリンの調整係)に属しているようです。
セロトニンの分泌は、精神を安定させ、心地よさや安らぎを与えてくれることから「幸せホルモン」とも呼ばれています。うつ症の方は「セロトニン不足」が原因とも言われており、セロトニンは感情に大きな影響を与えていることがわかるかと思います。
また実はここが重要でして、セロトニンは、ノルアドレナリン(不安)、ドーパミン(快楽)の暴走を抑制しバランスを保つことで、心身を安定させる大きな役割を持った神経伝達物質でもあります。
また、神経伝達物質の多くはタンパク質(アミノ酸)からの合成によって作られます。その過程で、たくさんの種類のビタミン・ミネラルが必要です。つまり、栄養素がないと、そもそも感情が鈍ってきてしまうということです。
ちなみに、抗うつ薬の中に、またの名前を「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」というのがあります。
神経伝達物質は、脳細胞の間で伝達されているのですが、伝達される量が過剰になりすぎないように「再取り込み」という作業もしています。
要するに、抗うつ薬は「フワッと出たセロトニンが長い時間漂ってくれるための薬」なのです。
ここで「あー。」っとなった方もいるかもしれませんが、この「うつ薬」のアプローチは根本を解決しているわけではないですよね..。
何が言いたいかというと、うつの本質的な原因は、本人の身体でセロトニンがうまく合成できていないことです。
なので、セロトニンやメラトニンの量を増やすための根本的なアプローチはトリプトファン(タンパク質)から「マグネシウム、鉄、カルシウム、葉酸、ビタミン B3、ビタミンB6など」を捕因子・補酵素として、ヒトの本来持つカラダの機能として代謝合成していく必要があるのです。
このように、メンタルと栄養はかなり深く関わっていることがお分かりいただけたかと思います。
日々の食事のクオリティーはあなたの感情まで作っているのです。
本日のポイント
・栄養素は「メンタル」にも大きく関与している。
・飛び交う「神経伝達物質」によって感情は変わるし、またその「神経伝達物質」は栄養素から作られている。
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