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ガスライティング研究記録


はじめに

ガスライティング(巧妙な心理的虐待の一種)を研究した記録として、情報を残しておきたいと思います。精神医学や心理学、精神保健福祉に関心をお持ちの方は、どうぞ最後までご覧ください。

①みくりやてつき様の note記事(動画)

まずは相互フォローでお世話になっている、精神保健福祉士みくりやてつき様の記事・動画シェアです。「統合失調症患者はもともと、ガスライティングの被害者であった可能性がある」とのことです。また「ASD(自閉症スペクトラム)の人はガスライティングと非常に相性が悪い」とも。素直で、曖昧さが苦手な点を加害者に利用されてしまうのでしょう。

(動画の背景に、『ジョジョ』の絵が飾ってあることが私には興味深いです。みくりや様、何かにお気づきでは⋯⋯??)

②関連書籍

ほぼ同時に読みました

○菅原隆志『ガスライティングに打ち勝つ方法』(Amazon)
著者の菅原隆志さんはガスライティング被害者ですが自分を信じ、訴訟一件で勝訴。力強いお言葉が並んでいます。被害を訴えても、周囲に信用されない。それでも負けないためには、前頭葉を鍛える必要もあるとのこと。

◯フロム『悪について』(ちくま学芸文庫)
精神分析学の古典的名著です。思うに人は、自分の悪を先ず自覚するべき。そこに向き合ってはじめて、他者の悪にも対処できるのかもしれません。


③DVD「ガス燈」を入手

安かった

映画「ガス燈」のDVDを入手。「ガスライティング」という言葉の由来となった話。女性が夫に、心理的虐待によって追いつめられていきます。女性は助かるのか? まだ未視聴ながら楽しみ。

「分からないように心理的虐待を行う」のをこの映画に因み、英語で「『ガス燈(ガスライト)』する」と言ったのですね。そして「ガスライトする」の名詞形が「ガスライティング」です。


④「ガス」や「電波」はメタファーではないか?

①の、みくりやてつき様による情報から連想したことを。

以前にも、「ガス」という言葉がメタファー(隠喩・たとえ)として「目には見えない嫌がらせ」を象徴しているのではないか、とつぶやきました。

神話というのは心理学的に、たくさんの人々が経験してきたことが集積したものという考え方があります(ユング心理学や、ジョーゼフ・キャンベルの神話学など)。

アフリカのバイトゴゴ神話ではオナラのガスで表現されてるようですが、ガスライティング行為は太古の昔から人間のコミュニティにあったのかもしれません。

ところで、精神保健福祉士みくりや様は、「統合失調症の妄想も元はガスライティング被害から始まった可能性がある」という意味のことを動画でおっしゃっています。統合失調症では被害妄想を、「電波(電磁波)による攻撃」と表現することが多い。いや、典型的ではないでしょうか。

おや? 「電波」も「ガス」も、目に見えないものでは⁇

つまり「目に見えない嫌がらせ」のメタファーとして、太古の昔から「ガス」という表現が無意識に用いられているのなら、「電波」というのも元々は同様の行為を表す現代的表現なのではないでしょうか。

ということは……統合失調症患者の方々が「電波で攻撃されている」という主張を繰り返すのは(いまはたとえ客観的事実ではなくとも)元々は事実であり、ガスライティング被害の訴えだったのかもしれません。可能性はあります。

彼らの訴えは、もともと事実だったかもしれない。しかし「頭がおかしい」というレッテルを貼られてしまうと、誰も耳を貸さないでしょう。

筆者もガスライティング被害者で、複雑性PTSDや線維筋痛症、パニック障害の症状が出ています。統合失調症と診断されたことはありませんが、自分の訴えが周囲に信用されない苦しみは痛いほどわかる(カサンドラ症候群の一種だとお考えください)。凄まじい孤独です。諦める人がほとんどでしょう。

みくりや様も動画内でおっしゃっていますが、特に専門家は丁寧に耳を傾けるべきではないでしょうか。

(最後までお読みくださり、ありがとうございます。筆者は虐待に負けじと大学で心理学と精神医学を学んだ、認定心理士資格保有者です)

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悟塔雛樹
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