【完全公開はnoteだけ!!】あっという間にすぐ書ける!腹痛のらくらくアセスメント
2025.1.31更新
「あっという間にすぐ書ける!○○のらくらく系アセスメント」は、誰でもすぐに質の高いアセスメントができるように作成しています。アセスメントに関する詳しい内容はなんでなんだの看護過程ガイドブックを参照ください。また、もっと楽々コピペで立案!○○の看護計画やサクッとまるわかり!○○の看護診断と一緒に使うとより効果的にご活用いただけます。
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なんでなんだナーシングの使い方は以下のような流れになっています。
腹痛を評価する領域
ゴードンの機能的健康パターン:認知-知覚パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:「病理的状態」、「移動する、好ましい肢位を保持する」、「眠る、休息する」、「適切な衣服を選び、着たり脱いだりする」など
※腹痛は疾患や患者の状態に応じてその他の領域に入る事があるので、上記の領域にこだわらないようご注意ください。
腹痛とは
腹痛とは、腹部(心窩部から恥骨部まで)に生じる痛みの事を言う。
腹痛の分類
発生のしくみによる分類
内臓痛:腹腔内にある臓器の伸展・攣縮・拡張などの機械的刺激、消化液などによる化学的刺激、炎症、虚血により痛みが生じる。痛みの種類は様々である。
体性痛(腹膜痛):側壁腹膜、腸管膜、横隔膜の炎症により痛みが生じる。強い痛みが特徴。
関連痛:内臓痛が起きた同じレベルの脊髄後根にある体性知覚神経の刺激により関連する皮膚や筋肉に痛みが生じる。鋭い痛みが特徴。
腹痛に必須の情報収集項目
腹痛の原因
-食道疾患
・非びらん性逆流性食道炎
・びらん性逆流性食道炎
-胃、十二指腸疾患
・胃炎
・胃潰瘍
・胃がん
・十二指腸潰瘍
-膵臓疾患
・急性膵炎
・慢性膵炎
・膵頭部がん
・膵体尾部がん
・膵内分泌腫瘍(ガストリノーマ)
-肝疾患
・急性肝炎
-胆道疾患
・胆石症、胆嚢炎、胆管炎
・胆道がん(胆嚢がん、胆管がん、十二指腸乳頭部がん)
-腸疾患
・過敏性腸症候群(IBS)
・感染性腸炎
・潰瘍性大腸炎
・クローン病
・ベーチェット病
・虚血性大腸炎
・急性虫垂炎
・機械的イレウス(単純性イレウス、複雑性イレウス)
・機能的イレウス(麻痺性イレウス、痙攣性イレウス)
・憩室炎
・大腸がん
・急性腹膜炎
・慢性腹膜炎
-心疾患
・狭心症、心筋梗塞
-腎、泌尿器疾患
・腎盂腎炎
・腎結石、腎杯結石
・腎臓がん、腎嚢胞、腎梗塞
・膀胱炎
・膀胱結石
・尿道炎
・尿道結石
-生殖器疾患
・子宮内膜症
・卵巣嚢腫
・卵巣嚢腫の茎捻転
・子宮付属器炎(卵巣炎、卵管炎)
・異所性妊娠(子宮外妊娠)
・前立腺炎
・精巣炎、精巣上体炎、精嚢炎
-その他
・便秘
・下痢
・帯状疱疹
はじめて腹痛が始まってから現在までの経過
腹痛が始まるタイミング、経過時間
腹痛の部位、程度、どんな痛みか
腹部の状態
腸蠕動音
腹痛の随伴症状(悪心・嘔吐、食欲不振、不眠、不安、イライラ、抑うつ、意欲低下、集中力低下など)
痛みの評価(VAS、NRS)
腹痛に関する検査データ(血液検査、尿検査、レントゲン、CT、MRI、腹部エコー検査、心電図など)
バイタルサイン
ADL
食事摂取状況
排便状況
ストレスの有無、程度
情動の変化(イライラ、泣く、不安など)
腹痛に対する治療の有無(安静療法、薬物療法、食事療法、内視鏡治療、手術)
腹痛に対する治療の効果
腹痛に対する患者や家族の反応
腹痛のアセスメント定型文
アセスメントの基本的な流れと書き方
アセスメントの基本的な流れと書き方は次のようになります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。
2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。
3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。
4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により 【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。
作成の方法
・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。
1.患者の状態の判断
■患者の状態
Aさんは【いつから】、【腹痛が生じた時の状況を記入】となり、【腹痛が生じてから現在までの経過を記入】。現在は【腹痛の詳しい状況を記入】である。また、腹痛に伴う【悪心・嘔吐、食欲不振、不眠、不安、イライラ、抑うつ、意欲低下、集中力低下など】の随伴症状が見られている。
検査データは、【異常な検査データ記入】が異常な数値を示している。
(腹痛に対して肯定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は腹痛がある今の状態について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、腹痛について肯定的に捉えている。
(腹痛に対して否定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は腹痛がある今の状態について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、【辛さ・苦しみなどの感情】を訴えている(吐露している・と思っている)。
■介入の有無
現在、腹痛に対して【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分でない。
現在、腹痛に対して【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。
現在、腹痛に対しての治療やケアは行われていない。
■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
これらの事から、腹痛とそれに伴う弊害が見られている現在の状態は適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
これらの事から、腹痛とそれに伴う弊害が見られている現在の状態は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)
2.根拠の記載
■非びらん性逆流性食道炎による腹痛(食道疾患)
この【出現するタイミングを記入】、【心窩部、具体的な部位】に出現【する、した】【持続的な、間欠的な、患者の表現】【灼熱感、不快感、患者の痛みの表現】は【下部食道括約筋の機能不全、食道蠕動運動の低下、胃酸分泌の増加、過食、肥満に伴う腹圧上昇など】により逆流した胃酸やペプシンなどの逆流物が食道粘膜を障害した事によって食道下部に炎症が起きた事で生じている。
■びらん性逆流性食道炎による腹痛(食道疾患)
この【出現するタイミングを記入】、【心窩部、具体的な部位】に出現【する、した】【持続的な、間欠的な、患者の表現】【灼熱感、不快感、圧痛、鈍痛、強い痛み、鋭い痛み、患者の痛みの表現】は【下部食道括約筋の機能不全、食道蠕動運動の低下、胃酸分泌の増加、過食、肥満に伴う腹圧上昇など】により逆流した胃酸やペプシンなどの逆流物が食道粘膜を障害した事によって食道下部に【びらん、潰瘍】が形成された事で生じている。
■胃炎による腹痛(胃、十二指腸疾患)
この【出現するタイミングを記入】、【心窩部、具体的な部位】に出現【する、した】【持続的な、間欠的な、患者の表現】【圧痛、鈍痛、強い痛み、鋭い痛み、患者の痛みの表現】は【ストレス、アルコール、辛い食べ物、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、アニサキス、ヘリコバクター・ピロリなど】により胃粘膜の防御機構が破綻して胃酸が逆拡散し、胃粘膜に炎症が起きた事で生じている。
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