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私のサーターアンダギー失敗記録

こんにちは。琉球ごはんの瑞樹です。

私は「日常になじむおいしい琉球料理」をテーマに、琉球料理を研究しています。
琉球料理には、現代を生きる私たちの心と体に必要な要素がぎゅっと詰まっています。体のお悩みがある人、心に少し元気が足りない人に、沖縄県外に住む私でも実践できる方法にアレンジした「琉球ごはん」でアイディアやレシピをお届けしたく、発信をしています。

こんがり、さくさく、きれいな割れ目
この3つがおいしいサーターアンダギーの証。


おばあちゃんの味には敵わないけれど、おいしく揚げることができるようになってきました。それもわりと最近のこと。それまでは失敗ばかりで、サーターアンダギーって難しいなと感じていました。

私が今までにしたサーターアンダギーの失敗は・・・

・焦げる
・生焼け
・割れない


ちなみにミックス粉を使う場合でも、失敗をしていました。

試行錯誤を繰り返し、なんとか形になりました。
その中でつかんだコツを記しておきたいと思います。

低温でじっくり


揚げ物のレシピでよくきかれるのが180℃という温度。中火で8分で、大体それくらいの温度になります。初め、私もそれくらいの温度で揚げていました。

すると出来上がるのは、こげ茶色のサーターアンダギーです。口にすると苦味が感じられ、ちょっと残念な仕上がりです。

なぜ、中温でも焦げてしまうのか。その理由は、食材の性質にあります。サーターとは沖縄の方言で「砂糖」です。名前の通り、小麦粉の次に、砂糖を多く使います。

砂糖は160℃以上の温度で焦げる性質を持っています。
だから中温(180℃前後)にすると、あっという間に焦げてしまうのです。

サーターアンダーギーを揚げるときは150160℃がちょうどいい温度だといえます。揚げ物にしては、低温です。中火にかけてから23で、それくらいの温度になりますよ。

揚げ油はたっぷり、クルクルと回す

はじめは揚げ油はどれくらい入れれば良いものか、その加減がわかりませんでした。一人暮らしの時など、そんなに量を作るわけでもないので、油の量は鍋の3分の1くらいにしたりして。

すると、鍋底に生地がついたままの状態になり、真っ黒く焦げついてしまいます。そうならないために、揚げ油はたっぷりと使いましょう。もし、油が足りない時などは、11個を小さめに作ると良いです。

生地にベーキングパウダーが含まれているので、あげている間にどんどん膨らみます。ピンポン玉の大きさ→みかん大

気がついたら膨らんだ生地が鍋底に当たっていた、ということもあるので、菜箸で途中クルクルと回すと、全部の面に均一に火が通り、おいしく、綺麗に仕上がります。

火の通り具合は竹串でチェック


揚げたてのサーターアンダギー。ワクワクしてかじってみたら生焼けだった。
ものすごくがっかりします。これも何度も経験しました。外はこんがり、いい色なのに、中まで火が通っていないんです。それも、前述の「低温で揚げる」を実践してからは、起きなくなりました。

だけど、念には念を。
何個かは竹串をさして、どろっとした生地がついてこないか、チェックするようにしています。
それほど「生焼けがっかり」を経験したくないのです。

天ぷら鍋を使う


おいしいサーターアンダーギーの特徴は、パカッとした割れ目があること。


割れ目が笑っている口のように見えることから、縁起のいい食べ物とされ、お祝いや行事食として愛されてきました。

この割れ目こそ、サーターアンダーギーの象徴。

しかし・・

割れてない!



なぜなのか、ずっとわかりませんでした。

我が家では揚げ物の頻度はそれほど高くありません。そのため、揚げ物はマルチに使える小鍋で代用していました。

あるきっかけで天ぷら鍋を買い、それでサーターアンダギーを作ってみました。すると、しっかり割れてくれたんです。レシピ、温度は全く同じなので、鍋でこうも違うのか!と驚いた経験でした。

天ぷら鍋は、熱が伝わりやすく、蓄える性質(=蓄熱性)をもつそうです。

ここからは私の考察です。
生地が割れるというのは、加熱された生地の膨張により、「ポン!」と破裂することで起こります。(実際にはポンという音は聞こえません)
破裂するには、生地の内部の温度がある程度まで上がり、一定の時間保たれる必要があります。そのためには揚げ油の温度が下がってはいけません。そこで鍋の蓄熱性が重要なのかな、と考えました。

そういえば、おばぁちゃんも7mmくらいの分厚い中華鍋のような天ぷら鍋でサーターアンダギーを揚げていたなぁと思い出しました。

蓄熱性が重要なので、天ぷら鍋に限らず、ある程度厚い鍋であればできるのかもしれません。ル・クルーゼとかもいけるのでしょうか? 今度試してみたいと思います。

おまけ 生地がベタつくときは冷蔵庫で30分寝かせる


生地をつくったら、手で丸めて揚げます。手のひらにサラダ油をつけると、くっつきにくくなります。

それでもベタついてしまう時は、冷蔵庫で30分ほど寝かすと扱いやすくなります。ミックス粉を使うとき、だいたいベタつくので毎回そうしていました。


以上が、私のサーターアンダギーの失敗談と解決策です。

揚げたてのアチコーコーのサーターアンダギーを、一緒に楽しみましょうー!

材料(1215個分)
薄力粉…160g
卵…1個
きび砂糖…70g(沖縄黒糖の場合75g)
ベーキングパウダー…小さじ⅔
サラダ油…小さじ1
揚げ油…適量
作り方
①ボウルに卵を入れてとき、砂糖とサラダ油を入れてよく混ぜる
②薄力粉とベーキングパウダーを加えて、ゴムベラでさっくりと混ぜる
③生地を手で丸める。ピンポン玉くらいの大きさが目安ですが、揚げ油の量や好みに合わせて小さめでも。
④150℃の低温で、じっくりと揚げる。鍋底に当たっているときは、菜箸でくるくると回して満遍なく熱が通るようにする。

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