おうちで沖縄の味 「ソーキ汁」
駅近の品揃えのいいスーパーに行きました。いつも行く最寄りのスーパーと違って、特にお肉やお魚といった生鮮食品が充実しています。
そこで、骨つきのスペアリブを見つけました。今日はソーキ汁を作ってみたいと思います。おばぁちゃんと母の味を再現してみました。
「ソーキ汁」とは…
ソーキ(スペアリブ)、昆布、大根などが入った汁ものです。大根の代わりに冬瓜やパパイヤを入れることもあります。 沖縄県の食卓で、昔から食されている伝統的な家庭料理です。その昔、琉球王朝で、中国の使節団のお腹を満たした「ごちそう」でもあります。
「ソーキ汁」への思い
だしを生かし、余分な調味料を加えずに仕上げる特徴をもつ琉球料理の代表的なメニューとも言えるソーキ汁。
少し時間はかかりますが、材料はシンプル、工程は難しくありません。週末の時間のあるとき、ゆったりとお料理をしたいとき、沖縄の味が恋しい時におすすめのレシピです。
ソーキ汁の作り方
材料(4人分)
スペアリブ…450g
大根…300g ※冬瓜もおすすめ
昆布(乾燥)…30g
だし汁…300cc
ソーキの茹で汁…300cc
しょうが(皮とおろし)…適量
塩…小さじ1
しょうゆ…小さじ2 (撮影もれです)
下準備をします。昆布を水につけ戻します。柔らかくなったら流水で洗い、表面の汚れを落としておきます。
鍋にお湯を沸かします。沸いたらスペアリブ(ソーキ肉)を入れ、蓋をしないでそのまま10分間茹でます。
茹でたら、湯切りをします。
この茹で汁は臭みがあるので使いません。こぼしておきましょう。
火傷に注意しながら、流水で表面を洗い流します。
肉、骨、髄についた汚れやアクを落とすためです。
洗ったソーキ肉は再び鍋に入れて、そこにかぶるくらいの水を入れます。
「しょうがの皮」を一緒に入れましょう。豚肉の臭みを消してくれる役割を果たします。
酒を入れます。
強火で火にかけ始めます。
沸騰したら弱火に切り替えて、蓋をし1時間茹でます。
その間に、大根と昆布の用意をしましょう♪
皮を剥いて…
3cm角に切ります。大根はこれで完了。
私の実家では「冬瓜」を使うことが多いです。今の時期は冬瓜が手に入りにくいのですが、もし手に入るのであればぜひ冬瓜でお試しを。トロトロに溶けるような食感が、あっさりとしたスープと絡んでおいしいですよ。
水で戻した昆布で、むすび昆布を作りましょう。
そのままだと結びにくいので、ちょっとコツがあるようです。
まずは手前の1/3を折ります。
反対側の1/3を真ん中に折ります。
これで1.5cm〜2cmの幅になりました。
まずは、ひと結びします。
10cmくらい空けて、もう一つ結び目を作ります。
それを繰り返し、結び目のチェーンを作ります。
まな板に移して、切り分けます。
昆布は自然のものなので、太いところと細いころとあります。おかげで不揃いな昆布になりますが、それも良きかな。
そうこうしているうちに1時間たち、ソーキ肉が茹で上がりました。
鍋から出しておきます。 ※この茹で汁はあとで使うので捨てないこと!
黄金色に輝く、豚のだしができました。
深めの鍋にソーキ肉、大根、昆布を入れます。
そこにかつお節でとっただし汁を入れます。
かつお節のうま味「イノシン酸」と、昆布のうま味「グルタミン酸」が組み合わさることで、うま味の相乗効果。この瞬間に、一気においしさのアップデート!
先ほどのソーキ肉の茹で汁を入れます。
塩を入れて、
しょうゆを入れたら味付けは完了です。
強火で火にかけます。
煮たったら、火加減を弱火にしましょう。
もしアクが出ていたら、取り除いておきます。
蓋をしてことこと煮ます。
60分間、ゆっくり煮ましょう。時間がかかりますが、ここでしっかり煮ておくと昆布と大根にやわらかくなり、スープに濃厚なだしが出てきます。
器に盛っていただきます。
おろししょうがを入れると、味がひきしまります。
汁椀ではなく、丼に盛る。スープを一口すすったら、豪快に骨付きのソーキ肉にかぶりつく。やさしい香りと味の汁物と思いきや、ごちそうに出会った時のわくわくをくれるソーキ汁。ぜひ一度そのおいしさに出会ってみてください。
こちらのレシピも「おうちで沖縄の味」マガジンに追加しました。
沖縄の味が恋しい方に届きますように。