人生の柱は自分で支えていく
「精神的にも経済的にも自立した女になりたい」と、ずっと思っている。
パートナーとは、対等で尊敬しあえる関係こそがベストなあり方だと思っている。
私の実家は、「家事は母、仕事は父」のような、古風な価値観の家庭だった。
その上、母は「男を立てるべき」「一家の柱に従え」といういつの時代なのか?と思うような教えに盲目的に従っていた。
いわゆる根っからの家父長制家族だった。
母は圧迫されているように見えていたし、女性としてそんな生き方はしたくないと思った。
だから、ちゃんと収入を保てる安定した企業に入ったし、一人暮らしも8年目。
そして全然恋愛脳じゃない。
寂しくなって彼氏を作るというような若気の至りなどなく、男性に依存せず生きてきたつもりだ。
実は依存しているのかも?
そんな私だが、同い年の彼氏がいる。
お互い社会人8年目ともなると、周りには資産形成をしている人もかなり増え、私も本腰を入れて投資をしていかなくてはならないと思う。
その中で疑問を持った時に、まず彼に質問をする。
彼から答えが返ってくる時もあれば、返ってこないことも多い。
その時、「知らないって、大丈夫なの?」と思った。
単純に彼自身のマネーリテラシーが高くないことに対しての心配だけではない気がした。
その裏側には、「(困った時聞けないじゃん)」という、気持ちがあることに気づいた。
質問をするくらいなので、自分もマネーリテラシーが高いわけではないのに、それを棚に上げて彼氏のリテラシーの低さに心配をしているということになる。
マネーリテラシーは男女共に高いに越したことはないはずなのに。
お金は人生設計には欠かせない柱だ。
人生を支える柱については自分より男性側に詳しくあって欲しいと心の底では思っているということではないか。
実は刷り込まれていた価値観
実家にいた頃、わからないことがあったら父親に聞いた。
父親がマネーリテラシーも高く社会情勢も詳しかった。何でも聞けば教えてくれた。
これで私も詳しくなろうと思わなかったのは何故か。
母親は、「父親を立てろ」の精神の元、こんな言葉を投げかけてきた。
「お父さんは何でも知っててすごいね、尊敬しなさい」
「難しい話はお父さんに聞きなさい」
お金や、決定事、自分らを取り巻く社会情勢の話は父の役割と刷り込まれていた。
家父長制家族は、父親に力を持たせるのと同時に母親が自分で考えることを放棄できる環境でもあるのかもしれない。
人生に関わるような事を、自分で情報を集めて理解し、判断していくのは難しいことだ。
ただ、自分で考える事を放棄しては、ある意味自分の人生を他人に委ね、依存せざるを得ないことになる。
母は、自分の立場を低くするのと同時に父親に依存していたのだと思う。
そんな母親の価値観が嫌いだったが、私も気付かぬうちに刷り込まれていて、その価値観で生きていたんだな。
真の自立とは
世の中で「資産形成は彼氏が詳しいので教えてもらってます♡」
「旦那がマンション投資の話とか詳しくて色々やってくれています♡」
という話が耳に入ってくる。
そんなパートナーがいることを羨ましいと思う。
なぜ羨ましいのか?
結局自分にとって難しいことはなんでもやって欲しいのだ。自分で考えることを放棄したいだけ。そこには「自分でやる」の観点が抜け落ちている。
真の自立とは、「自分自身が人生の柱を支えていくこと」なのだな。
全てが全て、自分が詳しくあるべきではないが、知りたいのなら、自ら詳しくなるべきだ。
自分の力で補いきれない時は、自分で詳しい人を見つけ、その人に頼るべきだ。
彼氏になんでも頼る、彼氏に人生の柱を支える役割を求めるべきじゃない。
マネーリテラシーの件だって、自分で詳しくなればいい。
今度わからないことが出てきたら、「一緒に勉強しよう!」って言ってみよう。