アラサーOLのランチ〜お弁当休暇週間
4月も終盤、仕事に限界を感じた私は、自炊を休憩することにした。
一人暮らし歴7年の私は割と自炊をしている方だと思う。
ご飯は基本自炊。
4食分くらい余分に作って翌日のお弁当にも入れる。翌日の夜も食べる。翌々日のお昼も食べる。
同じものを食べ続けられるタイプの人間で心底良かったと思っている。
自炊をする理由は、ダイエットと節約のためだ。
都内勤務だが、日々のランチに1,000円って、冷静に高すぎる。
スーパーで特売のチラシを見ながら買い漁っているのに、ランチで平気に1,000円出すなんておかしいよな。
そして、外食はカロリーも高すぎる。
年中ダイエットの人間からすると、毎日お昼を外食するなんて、贅を尽くしすぎだ。
社会人になるまで、こんな豪華な食生活をしていたことがあるだろうか?
かと言って、コンビニ飯やお弁当は、具材も少ないし、毎日食べるには栄養バランスに不安がある。
だから、出社日もお弁当を持ってきている。
自炊生活が続いているのは、ダイエットと節約ができることが嬉しいからだ。
そのため、けして料理がうまいわけではない。
クリスマスでは、積極的にGreen gourmetなどの惣菜を購入する。
食卓に並ぶ手料理は0だ。
味も見た目もイマイチな私の手料理だが、
出社の日はメイン料理1品と、冷凍した白米を持ってきている。
足りないおかずはコンビニで買い足すなどして、量を補う。
週明けと、週の半ばに作り置きさえ大量にしてしまえば、このルーティンは崩れることはない。大したことないのだ。
そんなルーティンを確立している中、ストレスフルな仕事が続く週間に突入した。
今の部署に異動して初めてと言えるレベルの忙しさの波がやってきたのだ。
疲れと、上手く進まないいらつきにより、心はパサパサだった。
4月にあったこの話を5月に投稿するくらいには、時間がなかった。
周りにもそっけない態度をとってしまったりして、罪悪感も募る。
それと同時にお昼の自炊が止まった。
大量の作り置きもできなかった上、この忙しさなら多分週の半ばにも作ることはできないだろう。
12:00を回り、お昼休憩のために席を立った。お弁当は持ってこれてないが、せめて節約のためにコンビニにいくかぁ……。
疲れは限界に近く、助けを求める気持ちで職場のドアを開けた。
待てよ。
いいや、自分の機嫌をとるために、今週は全部外食にしてやろうか。
そうして駆け込んだ定食屋で、サーモンハラス定食をたべた。
いつもじゃ、カロリー摂りすぎかな、とほっけの塩焼きなんかを食べる。
でもいい、疲れてるんだから、好きなもん食べちゃえ!!
他人のつくるごはんは、本当においしい。
カロリーなんて無視して、食べたいものを食べる。
心がほぐされているのがわかった。
「ご飯くらい、好きなものを食べさせてくれ」と言っているダイエットがうまく行かない人の発言をきくと、何甘えてるんだろうと思っていた。
ご飯くらい好きなものを食べたいと思う心境の時ってあるな。
ヘビーな残業や、トレーニングみたいな、明らかに大変なことは、大変だと自覚しているから、疲れたら休むことができる。
これくらいの「小さいことだけど、実はエネルギーを使ってること」って、
自分にとってそこまで大ごとじゃない認識なので、休もうにもそもそも休むという選択肢が持てなかったりする。
私はよく、「自分にも他人にも厳しい」と言われることが多い。
そこまでストイックでもないはずなのに、なぜそう言われるのかイマイチ理由がわからなかった。
きっとそういう小さい部分で常に自分を律してるからなのはないだろうか。
だから、他人がちょっと楽をしていたりすることに対して、「これくらいちょっと頑張ればどきることじゃないの」と思ってしまうのだ。
小さな許しを自分に下すことで、他人にも優しくなれるのかもしれない。
そしてご飯の力ってすごい。
こんなに穏やかな気持ちになれるならちょっと太るとかどうでもいいか。
明日は久しぶりにあのお店に行ってみよう。
楽しみを募らせ、ほくほくしながらオフィスに戻るためにゲートをくぐった。