魂の二極化によって今、起きていること
スピリチュアルや宇宙の世界では、魂の二極化がいよいよ本格化してきているという話はよく耳にする。
実際、私も今年に入ったくらいから「もしかしたら、これが二極化の流れなのかもしれない」と感じることが増えた。
今回は、現時点で私が感じられている魂の二極化の流れについて、ポイントをまとめておこうと思う。
(1)苦労したい魂が入れ代わり始めている
まず、地球で苦労を経験したいと考えているタイプの魂の入れ替わりが起きているという流れである。
これまでの地の時代では、成熟した魂であればあるほど、さまざま苦難を選択することが多かった。困難を乗り越えていくことで成長する時代だったからだ。
私たちはこれまで、深い眠りのなかでさまざまな人間ドラマに振り回されながら、いろんなパターンの困難に直面してきた。これは過去生も含めて、そんなふうに魂を成長させてきた歴史がある。
逆に、地の時代でもほとんど苦労を知らずに順風満帆な人生を歩んできた人をうらやんだりもしたが、そうした人たちは魂の世界ではまだまだ困難に向き合えるほど魂が成長していない人たちでもあったわけだ。
その証拠に、苦労を知らない彼らは苦しんでいる人たちの気持ちが本当にはわからない。経験していないからだ。私たちは過去生も含めてさまざまな苦しみを知ったことで、相手を思いやる気持ちや深い愛を知っていくことができたとも言える。
つまり、これまでの時代に苦労を選択する魂は、魂がより成長した人であることが多かったということである。
そして、今、これまで苦労を経験したいと願ってきた魂が、困難な経験の時代を卒業しようとしている。
魂の上で「体験しつくした」と感じた後は次の段階に向かって卒業していく。苦労の時代を経験しつくせば、次は本来の自分に戻る時代、つまり「魂の覚醒の時代」がやってくる。
魂が覚醒し始めて本来の自分を生きるようになると、「自分ではない自分」を生きようと必死だったときの苦しみが減ってくる。どんなときでも、その時々のありのままの自分でいられるので、無理をしなくて済む。「今ここ」にいても焦りや不安を感じなくて済むのだ。
生まれる前に決めてきた本来の魂の道筋に逆らわずに生きられるようなると、エネルギーの流れがスムーズになる。いずれは、まわりの環境も良くなったり、いろんな要望が通りやすくなると考えられる。まぁ、そもそも、そんなことすら気にならなくなってくるのだが。
言ってしまえば、もっと簡単に幸せな人生を生きられるようになるわけだ。
つまり、これからの時代では魂が成熟している人ほど、苦労せずに楽な生き方ができるようになってくると考えられる。
同時に、今、私が感じている二極化では、真逆の流れも起こっているように思う。
これまで魂が未熟で苦労を知らずにいた人たちが、「自ら」苦労に飛び込んでいこうとする流れである。
おそらく今、地球にいる魂が全体的に、魂の成長の段階をひとつ上がり始めているのではないかと予想する。成長幅は人によって違うだろうが、「これまでとは違う課題に取り組もうとしている」わけだ。
成熟した魂たちが苦労の時代を卒業し、本来の自分に戻る段階へと進んで行っているように、まだ未熟だった魂たちも単純に「地球を生きる」のではなく、地球で体験できるより深い体験をしようとし始めているのかもしれない。
その深い体験のひとつが、「苦労する」「困難にぶつかる」というものなのだろう。
しかも、興味深いのが、彼らは「自分の意思で苦労に飛び込んでいこうとしている」ことである。
まわりの流れに巻き込まれたとか、誰かに押し付けられたわけではない。今まで通り誰かに任せておいたり、避けることだってできる苦難に(実際、今まではそうしてきた)、なんの意識の変化か、自分の意思で飛び込んでいっているように見える。
みなさんのまわりにも、そんな人たちはいないだろうか?
二極化の流れでは、魂が覚醒し、アセンションしていく人たちはよりその流れが強くなり、魂の眠りを続ける人たちはよりその流れが強くなると言う。
その第一段階として、「地球で苦労を選択する人たちが入れ替わる」という現象が起きているように感じる、というのが今の私が得ている二極化現象のひとつ目である。
(2)覚醒する魂にもスピード感に違いがある
ここ数年のスピリチュアル界で言われてきた「二極化」は、「魂が覚醒する人」と「魂が眠り続ける人」の間で起こってくる違いに注目されることが多かった。
だが、ここにきて、「魂が覚醒する人のなかにもスピード感には大きな違いがある」という感覚を私は得ている。
たとえ、「目覚める」と決めたとしても、そこからこれまでの時代につちかってきた価値観や思い込みといった「本来の自分ではない要素」を手放せるかどうかは、人によって難易度が違う。
特に、今世、地球に生まれた段階では眠りが深かった人は、人生の前半生を「眠ったままで経験したいこと」があったという人も多い。つまり、魂が眠っている状態を必要としていた人たちだ。
これまでいろんな経験をさせてもらってきた価値観ではあったが、「もう時代が変わりましたから」と言ってそう簡単に手放せないという人も多いのだろう。
そうなってくると、風の時代に入ったからと言って、「はい、今日から生まれ変わりました!」というわけではなく、長い時間をかけて少しずつ少しずつ目覚めていくというコースをたどる人たちも出てくる。
彼らは確かに、眠り続けている人たちとは違うが、今世の間に完全に覚醒していく魂とも、完璧に分かり合えるというわけではない。これからの時代の生き方が頭ではわかっていても、「腑に落ちている」「使いこなしている」という段階ではないからだ。
もしかしたら、今世の間に完全覚醒するというよりは、何度かの来世をくり返すことで覚醒を進めていくという魂なのかもしれない。
ただ、もちろん心配しなくても、覚醒がゆっくりだからと言って今世を幸せに生きられないわけではない。
ゆっくりと覚醒している人たちもまた大勢いるため、そうした人たちはまたそうしたコミュニティで手を取り合い、自分たちにとっての幸せを得ていくと考えられる。
一方で、覚醒のスピードがかなり速いという人たちもいる。この人たちの場合、生まれたときから半分以上、目覚めた状態で地球に降り立っているパターンだ。
ゆっくりと目覚めていく人たちは、生まれた段階では眠りが深かったため、地球の理不尽なルールに疑問は抱きつつも、我慢することはできていた。
しかし、ほとんど目覚めた状態で地球に来ている魂は、これまでの時代でも社会に適応するのがとても難しかったのではないかと思う。
世の中は違和感ばかりの世界であり、どんなに頑張って合わせようとしても本来の魂の道筋ではないので「うまくいかない」「体を壊す」などの事態になってしまう。
こうした人たちは、今、覚醒の時代が来たことで「やっぱりそうだったんだ!!」とこれまでの違和感の正体を知り、目に見えない世界とのつながりをすんなり信じられる人が多いと考えられる。
なぜなら、そっちのルールの方が自分たちにとっては「通常」で、とても生きやすいからだ。受け入れやすい価値観だということでもある。
このタイプの人たちは、生まれたときから古いタイプの価値観や思い込みといった、「地球で生きるための重たいエネルギー」をあまり持ってきていない。
そのため、ちょっとしたきっかけで、少しずつというよりはパンッと目に見えない世界を理解してしまうようになる。
これは何も、霊視やチャネリングができるようになるという意味ではなく(それらは単なる技術)、本当に単純に「理解できる」「腑に落ちる」「信じられる」という意味での「わかった」という感覚なのだ。
こうした完全に近い目覚めにすんなりたどり着いていく人たちにとっては、ゆっくりと目覚めを進めていく人たちの流れはとてもじれったいものであり、一緒にいてもあまり話が合わないかもしれない。
私自身も、「明らかに覚醒するって決めている魂なのに、どうしてそんなところでブロックがかかるのかがわからない」という経験を何度かした。
それによって、魂の覚醒にもスピード感に大きな違いがあるということがわかってきたわけだ。それもまた、個人の魂の選択のひとつであって、それぞれの経験には価値があるから外の人間がコントロールできるものではない。
ただ、「目覚める魂」と「眠り続ける魂」という二極化の流れにばかり目が行き過ぎて、「目覚める魂はみんな同じだ」という感覚は抱かない方がいいかもしれない。
目覚める魂のなかにも、今後のスケジュールはさまざまなのだ。
おそらく、これからの子どもたちのなかには、これまで以上に「ほぼ完全に目覚めた状態」で生まれてくる子たちが増えてくる。実際、YouTubeなどでも目覚めた魂の子どもたちがメッセージを伝えていることもある。
こうした目覚めた状態の子どもたちは、これまでのように大人から「ああしなさい」「こうしなさい」という重たい生き方を教えられたとしても実践しなくなるだろう。
なぜなら、自分がこの地球でやろうと思ってきたこと・やりたいことを感じ取り、それに向かって迷わず進んで行くという能力を最初から持っているからだ。要は、ハイヤーセルフとつながれる力を強く持つということ。
もちろん、これからの子どもたちのなかにも、まだ眠ったままの人生を生きてみたいという目的を持ってくる魂もある。時代が進むにつれ、いずれは目覚めていくのかもしれないが、まずは眠りの経験をしてみるのもそれはそれでありなのだ。
おわりに:
今回は、
・地球で苦労を選択する人たちが入れ替わろうとしている
・覚醒する魂であってもその速さには違いがある
といった話をしてきたが、みなさんはどう感じただろうか?
今、私たちが想像できる未来の範囲はほんの一部でしかない。今後も、二極化の流れは思わぬ形で私たちの前に現れるかもしれない。
そんなとき、想定との違いに慌てるのではなく、「なるほど、そう来るのか」と状況を理解しようとする柔軟性がある方が楽だと感じる。すべての現象は必要性があって起こっているものだから。
今後も、魂の観点から見た時代の変化を見つめていきたい。
みなさんのなかにも、「こんな体験があった」という新しい時代の流れを感じるエピソードや感覚があったら、ぜひ教えて欲しい。