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Re:

英語の「思い出す」という動詞にrememberがあります。そのほかにはこちら。色々ありますね。


rememberは「re+memor」というところからrememberになりました。reは「繰り返し(再び)」という意味、memorは意識、心に留めることです。つまり「繰り返し意識をすること」が「思いだす」という言葉になっています。



思いだすことは「繰り返して意識をする」ことになるので、この作業の途中で新しい情報が追加されて記憶が変化するということが起こるのです。



心理学者のロフタスがいうには、記憶というのは「事実そのもの」というより「事実と空想の入り混じったもの」


ロフタスは実験の対象のとなる参加者に動画などを見せ、どのくらい正しく記憶できているのかをチェックしました。グループは2つに分けられていて、質問された内容が一部だけ変えられました。

詳しくは省きますが、Aのグループには「当たった車」について聞かれ、Bのグループは「衝突した車」について聞かれました。

そうするとその場に落ちていたはずのないガラスについて「衝突した車」について質問を受けた人たちがガラスが落ちていた、というように回答したのです。

人が過去に起こったことを思い出す時、TVの巻き戻しのように完全に同じものを再生できるわけではありません。人の脳のなかでは記憶の中身がいったん失われてしまいます


ではどうやって思い出すのかというと私たちは出来事の中身を記憶し直すという作業を行っています。この時に最初に出来事が起こった時にはなかった情報を新しく付け加えてしまうことが起こるのです。そこに合うように自分の中の記憶を寄せていくんですね。


なのでさっきの実験のようになかったものがそこにあるほうが自然に思えるため追加した情報にあうような記憶に変わっていくのです。


質問され、思い出す作業をするたびに少しずつ記憶が書き変わるということを知っておくのは一つ大事なことです。

なにか証拠(というとおおげさかもしれませんが)残っているものであれば別ですが、何回も聞かれているうちに何が本当に起こった出来事で、どの部分があとから追加された想像の部分なのかが曖昧になる。

綺麗な思い出に変化するだけならいいのですが、「思いだすこと」は、相手に負荷がかかるということを知っておくこと。そして、質問をする必要があれば、それが新しい記憶のきっかけになってしまう可能性も心に留めておかなければなりません。


全ての記憶が綺麗な思い出に変わるだけならいいのに、と秋の夜そんなことを考えながらぐるぐるとしていました。

今週もまとまらないままのnoteになりましたが、少しでも何か気づきになれば嬉しいです。


ここまでお読みいただきありがとうございました(*´꒳`*)



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