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心の成長期

モラトリアムという言葉


モラトリアム(moratorium)は一時停止や猶予の期間といった意味の言葉です。
たとえば、エリクソンはモラトリアムを発達心理学という分野において、子供と大人の境目の大人になり切れていない状態の時期を指し、自分とはなんだろう?を見つけるための時期としています。

モラトリアムの時期は、明確にはいつ、と決まっていません。人によっておかれている状況が違うため、中学生頃から自分のあり方について考える人もいれば、就職をした後にモラトリアムの時期を迎える人もいます。

モラトリアムの5つの要素

要素が混じりあうこともあるので、どのように猶予期間を迎えるのか人によって様々です。

①回避
どんな仕事をするか、どういう家族をつくっていくか、そういう人生における計画に目を背けています。
②拡散
将来のことは考えてみるけれども、あれもいいな、これもいいなと方向がセットされていない状態です。
③安易
自分の意見ではなく、誰かのお誘いにのり行動してみるのですが、自分の意思でないこともあり真剣という状況ではありません。
④延期
自分は今、モラトリアム期間なんだと自覚している時期で、たとえば今だから遊ぶ、好きなこと過ごすなど期間を区切って好きなことに打ち込みます。期限を過ぎれば動き出すであろうとされています。
⑤模索
具体的にこれからの仕事や動きについて考えをまとめ出す時期です。自分とは何かを形づけていきます。

どんなふうに過ごしていく?

この時期に必要な姿勢は、まず「こんなことを考えるのは自分だけではない」と知ること。心の成長の過程、状況が変われば感じ方が変わるのは自然なことです。悩むのが自分だけでかっこわるい、などと思わないこと。

それから「自分」というものは「絶対こう」と決まらないものであると知ること。モラトリアム期は自分ってなに?を考える時期ではありますが、状況や感じ方、心の成長にともなってすこしずつ自分は変化します。その時の自分はどう感じるのかを認めたうえで、人からの影響を受けている自分も否定しないこと。
 
そして「自分で選ぶこと」です。最終的な決定は自分で行い、体験していきましょう。人から受け身で聞いたこと、やらされていることだけでは自分をみつけるのはかなり困難なことでしょう。

小さなことで言えばどんな服を着よう、授業をえらべるのであればどういう授業を選ぶか、アルバイトどうする?ということを考え、「なぜそれを選ぶか」を自分で決めることと、そのときになぜ選んだかの気持ちは忘れないこと。


自分から選んだ経験は残ります。
悩む時期は悪ではありません。悩むということは、可能性があることが多いのです。

きっとその時期も、後から振り返ることで成長の機会とすることができるはずです。


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