【読書メモ】DX戦略立案書(12)
読んだ本
DX戦略立案書
https://www.amazon.co.jp/dp/4561267468
GW前から読みはじめて読了。数回に分けて、アウトプット
全米のビジネススクールで最も読まれている本らしい
目次:7 破壊的なビジネス・モデルを使いこなす
破壊の定義
すべてのチャレンジが破壊ではない。定義は下記。
”事業は買いとは、ある産業が、その既存の企業では直接競争できないような方法で、はるかに大きな価値を顧客に提供するチャレンジャーに直面する際に生じる現象である”
従来の競争と、破壊的なチャレンジャーとの競争で最も異なるのは、直接競争できないこと。既存の企業は、破壊的なチャレンジャーとは競争できない。破壊的なチャレンジャーは、既存の産業が提供していない、あるいは、提供できない製品、サービス、ビジネスモデルでもって顧客のニーズをとらえようとする。
破壊が注目されているのは、デジタル技術がビジネスのルールを塗り替えているため。
破壊のビジネス・モデル理論
筆者の理論の起点は、ビジネス・モデルこそが破壊を考察する最も有効な手段であることだ。
今日の最高の破壊者は、全く新しい技術を発明したのではない。彼らはビジネス・モデルを設計した。
ビジネス・モデルの2つの側面
ビジネス・モデルを2つに分解する
1つは顧客への価値提案である。
もう1つは、人材、パートナー、資産、プロセスなどの価値ネットワークである
ビジネス・モデル破壊の2つの差異化要素
破壊チャレンジャーは、ビジネス・モデルの下記の2つで差別化する必要がある
①既存の価値を劇的に代替する価値提案
②既存企業の模倣を防ぐことができるような価値ネットワーク
②の差異がないと、既存企業に真似されてしまう
例えば、Cragslistに対して、既存の新聞は、運営コストが高い理由で対抗できなかった。
Airbnbに対してのハイアットなどのホテルチェーンは、自社のホテルのブランドイメージを混乱させ、提携パートナーを苛出せ、その税申告に関してAirbnb以上にうるさい査察を受けるものになる
価値提案の差異
筆者は、既存企業の価値を劇的に代替する価値提案の差異を、
「価値提案の生産物(generative)」
と呼んでいる
デジタル型の破壊者:iPhone、Netflix、ワービー・パーカー
本書では、破壊者の3つの事例が出てくる
iPhoneには、価値ネットワークでも、大きなgenerativeがあった。
それは、AT&Tとの提携である。AT&Tの契約者のiPhone購入にAT&Tが大幅な購入補助金を出すことで、契約者がほぼ無料でiPhone端末を使えるようにした。AT&Tは2年間のデータ通信の月額料金で回収した。
これがなければ消費者はiPhoneの価格に手が届かなかった可能性が高い。
そして、AT&Tはここで、無制限のデータ利用が可能な定額プランを採用した。
その結果、消費者は存分にiPhoneを活用できた。
ツール:破壊的ビジネス・モデル・マップ
このツールを使用すると、新しいチャレンジャーが既存の産業にとっての破壊的脅威かがわかる。
ツール:破壊的レスポンス・プランナー(破壊的脅威に対する対応策プランナー)
このツールは、破壊的ビジネス・モデル・マップ使用後、破壊的挑戦が今後どのように展開され、どう対応するのがベストな選択肢かを見極めるもの。
破壊を超えて
破壊という現実から逃れることはできない