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今日は、認知変容技法についてです。

今ままでの講義では、行動を変えること反応を変えることを行動療法として学んできました。

今日からは、認知を変えることによって、その人の偏った認知などを変えていく認知療法についての講義が始まりました。


◯ 認知とは

認知=出来事に対する捉え方やイメージ

当然人によって同じ出来事でも感じることは違うし、受け止め方も様々です。

例えば・・・
よく例として出される場面ですが、気になてっている人からメールの返信がこないといったシーン。

ある人は、「仕事が忙しいのかな?」「寝ちゃったかな?」など客観的な思考が出てきます。

またある人は、「何か気に触る様なことを言ってしまったかな?」「私(俺)のこと嫌いなのかな?」「連絡したら迷惑かな?」などとネガティブなことを考えてしまいます。

このネガティブな考えが、生活にまで支障をきたしてしまうと、症状となり治療が必要になります。

◯認知療法とは

認知療法はアーロン・ベックが開発した。 自動思考と呼ばれる、認知上の歪みを修正し、さらにスキーマと呼ばれる捉え方の根底的な部分にも焦点を当てる。 従来の行動と感情だけに焦点をあてたものから、思考や言語といった認知への焦点を加えたのである。

と紹介されています。


◯ うつ病に特徴的な認知

最近はコロナの関係もあり、うつ病に悩まされる方も増えていると言ったことも耳にします。
それだけでなく、この情報過多の時代に、自分を制御し続けるのは困難になってきているのかもしれません。

特に、うつ病に特有の認知としては、

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と言った思考の段階があるとされています。

さらにこのスキーマとは、
・抑うつスキーマ:
 幼少期から形成される自己・将来・周囲への否定的な新年・考え
・領域一致の仮説:
スキーマの内容と合致した出来事を経験すると抑うつスキーマが活性化する。があります。

大切なのは、自動思考を把握することが大切です。
そのために、心理師による面接があったりセルフモニタリングをしたり、ソクラテス質問紙を実施します。


◯ 認知再構成法

自動思考の修正をするために、有効な治療の一つとして、認知再構成法があります。
これは3つのステップに分けられていて、
① 自動思考が正しい理由を考える
② 自動思考が間違っているかもしれない理由を考える
③ 1-2から出た考えを元に、妥当で後に役立つ思考を検討する

と言ったステップを踏む。

特に②の自動思考が間違っている理由を考えることは容易ではないため、必要に応じて、セラピストが、「自分の友人が同じ立場だったらなんと声をかけますか?」「気持ちが楽になる考えは?」などと自分以外に要因を探すための声かけを実施していきます。


◯ 大切なこと

認知療法で大切なのは、「考えを見直すこと」は容易ではないこと。
ポジティブシンキングが目的ではなく、客観性を高めて、認知と行動の関係性を明らかにする。
考えのレパートリーや幅を広げて、認知との距離の取り方を学ぶことに意味があります。


 確かに、現在担当している患者様にも、元の様に仕事ができないと意味がない、もう自分はようのない人間だなどと考える人も多くいます。
 仕事ができなくなったり、運転ができなくなることで、人生の全てを悲観的に捉えてしまいがちです。
 それだけ脳卒中を始めとする後天性の疾患には、人生に対しての破壊力を持っているのだと日々感じます。
 だからこそ、認知も歪んでしまうし、様々な自動思考が発生してしまうのだとも思います。
 そんな時にき、職場に心理師がいれば良いのですが、そうではない職場が多いとおもます。
 そこで、作業療法士も心理学の知識や実践方法を学んでいれば少しでもお役に立てることがあるのではないかと感じています。

 人の気持ちを扱う関わりは双方にとってストレスのかかるものではありますが、これからも勉強を続けていきたいと思う次第です。


それでは今日はこの辺で!!


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