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【自然には何一つ無理無駄がない】超訳 言志録 第十七条

幕末の名著「言志四録」に学ぶ
東洋の生き方学 No.17

言志録 第十七条
『自然至上主義』

自然には本当に多くのことを感じさせられる。

心静かに自然を眺めると、
そこには一切の無理無駄がないことに気づく。

ふと我に返ると、
今自分の生活に多くの無理無駄があることに気づく。

忙しいこと、努力することが
礼讃される世の中ではあるが、
果たしてそれは自分に当てはまるのか?

他者の言動や、他者が良しとする状態を、
そのまま自分に当てはめてはならない。

努力することが正しいことではない。
しかし、怠けることが正しいことでもない。

自然に立ち返って物事を解釈する。

もし、努力を推奨する人がいれば、
それはその人にとって自然な姿であっただけである。

スローライフを推奨する人がいれば、
それもその人にとって自然な姿であっただけなのだ。

自然とは、
「自ずから(おのずから)然る」

人間における自然とは、
社会、環境、時代、歴史、伝統といった
自己以外の外的要素や概念と
自己という存在とが調和した状態を意味する。

自ら(みずから)ではなく、
自ずから(おのずから)なのだ。

この調和を考えたとき、
自分にとっての無理無駄が見えて来る。

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言志録 佐藤一斎著 第十七条
【原文】
静に造化の跡を観るに、皆な其の事無き所に行わる。
【訳文】
心静かに天下万物の創造化育の跡を観察すると、
その全てに無理はなく、意図した所が全くない。

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